徐々に冷え込みが厳しくなり、冬の訪れが近いことを感じつつあります。ついに北アルプスも新雪に覆われました。平年よりずいぶん遅いですが、昨年よりは10日早い冠雪です。
夜明けの頃、朝日を浴びて赤く輝く山並みはうっとりするような美しさです。さっそく写真を撮りに行ってきました。
■新雪を戴いた北アルプス! モルゲンロートを望む展望台へ
北アルプスが初冠雪した朝、移動の途中に高速道路から見た山並みはモルゲンロート(※)に赤く輝き、つい見惚れてしまいます。しかし、仕事に向かう道中でしたので、ゆっくり撮影をしている時間がありませんでした。
※モルゲンロート:登山用語。ドイツ語のモルゲン(朝)とロート(赤)を組み合わせた言葉。山に朝日が当たって赤く輝く様子。
その翌日、ゆっくりと朝日に輝く山並みを撮りたくて夜明け前に出発して展望スポットへ向かいました。訪れたのは長野県小川村の山中、標高630mにある「柏土展望広場」です。ここからは鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳を中心に北アルプス北部の山々を眺めることができます。
朝6時すぎ、西の地平線にぼんやりと青白く浮いていた山並みが、徐々に赤く染まっていきます。時間と共に表情を変えていく景色に、かたときも目を離すことができません。少しインパクトは弱めでしたが、モルゲンロートに染まる稜線を見る(撮る)ことができました。
前夜はすっきりと晴れており、降雪はありませんでした。まとまった降雪から一日経っているため、ややフレッシュさがなくなり、煌めきも今ひとつでした。これから新雪が降るたびにチャンスが訪れそうです。
■こっちの方が幻想的だった!? もうひとつの絶景
東側に目を向けると、小川村の谷間には朝霧が立ち込め、幾重にも重なる里山の稜線はベールに包まれています。朝焼けで赤が滲むような雲海が広がっており、幻想的なシーンを見せていました。
この霧越しに北アルプスのモルゲンロートを撮影したかったのですが、朝霧は随分と高い場所まで覆っており、幾つかある展望スポットは、このモルゲンロートの時間には標高的に霧のなかだったでしょう。
朝イチから絶景を拝むことができました。いずれにせよ「早起きは三文の徳」ですね。