■富士山一周! 秋の富士山周辺は、見どころたくさん
10月某日。富士山北麓のガソリンスタンドで給油後、まずは富士山西麓に向け出発した。夏の猛暑が去り、少し肌寒く感じる富士山の麓では、各所で秋めいた風景が見られる。
●山梨県南都留郡富士河口湖町「青木ヶ原樹海」
富士山北麓には広大な樹海が広がる。富士五湖のひとつ「西湖」周辺では散策道から樹林の観察が可能だ。富士山の溶岩流から形成された土壌で、約1200年をかけて現在の樹林の姿になったといわれている。地面を覆う苔と枝葉の天井に囲まれ、神秘的な体験ができるだろう。
●静岡県富士宮市「朝霧高原」
富士山西麓に入ると景色が一変。広大な高原が富士山に向かって続いている。酪農が盛んな朝霧高原では、周辺施設で乳製品を味わえるのも魅力だ。富士山頂から約2.1㎞にわたる地面の崩壊によって形成された「大沢崩れ」が確認できるのも、西麓から見た富士山の見どころである。
●静岡県裾野市「十里木高原」
富士山南麓でぜひ目にしておきたいのは、十里木高原(じゅうりぎこうげん)にあるススキの群生地だ。見頃のはじまりである9月下旬から10月にかけては、一面の穂が薄黄色に輝きながら風に揺れている。11月下旬ごろになると、穂は白色に変わり、別の姿で私たちを楽しませてくれる。秋を存分に体感できるおすすめスポットだ。
●山梨県南都留郡山中湖村「山中湖」
山梨県東麓にあるのは人気観光スポット、山中湖。湖畔に沿った道路を走行しながら、気持ちよくツーリングができる。バイクを降りて、湖畔の砂浜を散歩すれば、多くの水鳥にも出会えるだろう。秋晴れの爽快感を一層強く感じられるスポットだ。
●富士山一周終了! 富士スバルラインで5合目に向かう
富士山一周の距離は110.6km。出発時と同じように満タンまでガソリンを給油したところ、給油量は1.37L、この日のガソリン価格は1Lあたり172円だったため料金は236円となり、燃費を算出すると80.7㎞/Lだった。1Lあたり16.6円と仮定した減額分で、236円分給油した場合の給油量は1.52L。現状と比べ、0.15L多く給油できることになる。算出した燃費から0.15Lでどれだけ走行できるかを計算すると、12.1kmとなる。
富士山0合目付近からスタートし、スバルラインを走行していくと、富士山2合目付近で、12.1kmの地点に到着した。
ゴール地点の両側から見られる樹林の中には、点々とシラカンバが確認できる。0合目付近ではブナやヒノキなどが多く、シラカンバは見られなかったため、植生の境界線となりうる場所なのだろうか。
さらに、わずかながら赤色や黄色に染まる葉も見られる。市街地では10月下旬から見られる紅葉を一足先に体験できた。秋の訪れを実感できる光景だ。
■検証結果:暫定税率が廃止されたら、富士山2合目分のガソリン価格がお得になる…… かも!?
今回の検証では、スーパーカブであれば富士山一周に加え、富士山の2合目付近までいけることがわかった。
ツーリングという具体的な行動に置き換えることで、暫定税率の廃止は「数十円安くなる」という金銭の損得だけではなく、満足感にもつながることが明らかとなった。
富士吉田市からスタートし、青木ヶ原樹海の幻想的な原生林を拝み、朝霧高原で開放感に満たされる。十里木高原で見頃のススキに囲まれ、山中湖では湖面にキラキラと反射する日光を浴びた。減額分のガソリンを使って植生の境界線にまでたどり着き、これから始まる紅葉にも触れられた。追加の行程で、プラスアルファの体験ができたことで、筆者の心は充実感で満たされている。
週末の楽しみにつながる話題として、今後のガソリン税関連のニュースにも耳を傾けてみよう。