●野生動物による被害を未然に防ぐため

シカの糞を見つけた場合、そこにテントを張るのは避けよう

 安全にアウトドアを楽しむためには、野生動物との遭遇を未然に防ぐ対策が欠かせない。まずはシカの姿や鳴き声、糞が落ちていないか注意深く観察しよう。兆候がある場合は、シカが現れやすい山のふもとや斜面のすぐ下を避け、できるだけ開けた平坦地に設営するのが望ましい。特に深夜は視界が悪く、山から駆け下りてくるシカと接触する危険があるため、サイト選びには細心の注意が必要である。

 万が一シカに遭遇した場合は、むやみに近づかず静かにその場を離れることが重要である。背を向けて逃げると、万が一シカが突進してきた場合危険なため、ゆっくりと後ずさりしながら距離を取り、安全な場所へ避難しよう。

■キャンプ場では野生動物との遭遇に注意!

 キャンプ場はあくまで自然の中で人間が間借りしている場所であり、周りには野生動物たちの暮らしがある。自然と共存するという意識を持ち、被害に遭って悲しい思い出を残さないためにも、事前の対策が欠かせない。

 そのためには、鳴き声や糞といったサインを見逃さず、危険が少ない場所を選んで設営することが何よりも重要だ。さらに、キャンプ場にはシカ以外にも野生動物が出没する可能性がある。食べ物の片付けの徹底や夜間のライト設置など、基本的な安全対策を心がけたい。