2024年にニューヨークタイムスが発表した「2024年に行くべき場所52カ所」の3番目に選ばれた山口県山口市。今回はそんな山口に注目し、名産やローカルの良さを感じられるスポットや、たびたびメディアで紹介さる場所など、週末に県内を1泊2日の車中泊で回った様子を紹介する。

 旅の出発地であるセンザキッチンに土曜日の深夜に前乗りし、3時間程度仮眠で利用。翌朝「元乃隅神社」「道の駅 潮彩市場防府」「はなぐり海岸海上プロムナード」を訪ねた。筆者は大型犬2匹を連れ、軽ワゴン車で仮眠をとる”週末プチ車中泊”スタイルをいつも取っているが、「トイレの洗面台で洗顔をしない」「ゴミは持ち帰る」「長時間駐車しない」「アイドリングストップ」といった道の駅の基本ルールも厳守したうえで利用している。

■旅のスタートは、山口県最大級道の駅「センザキッチン」

某旅行雑誌の「道の駅最強ランキング全国から選んだ1213駅のBEST」中国・九州・沖縄エリア第1位に選ばれたセンザキッチン

 旅のスタートとなった、道の駅 センザキッチンは「長門の豊かな食材、楽しい情報、充実した遊びを調理し、ゲストに振る舞う所」といったコンセプトのもとつくられた道の駅。山口県長門市仙崎にあり、日本海に面した場所に施設が建てられている。

 旅の支度を整えながら行き先を決めるのが、筆者のスタイル。たいてい前日の夜にやっと目的地が決まるため、宿泊施設の予約はほぼ無理。RVパークなどの予約も困難で、ましてや大型犬2匹を連れての宿泊可能な施設など皆無である。 

広い敷地内に色々な施設が整備されたセンザキッチン

 車中泊が長距離旅行のスタイルとして定着しつつある昨今、道の駅での長時間の駐車スペースの占有やキャンプ行為、家庭ゴミの持ち込み、トイレの利用方法、騒音問題など、マナーに関する問題は深刻さを増している。

 今回筆者は道の駅センザキッチンに深夜3時頃に到着したため、施設の利用はしなかったが、1日家族で楽しめるおすすめの施設であることが、現地の案内から見てとれた。なかでも「長門おもちゃ美術館」はパズルやブロック、木の卵プールなど150種類以上もの木のおもちゃが用意されているとのことで、三世代で時間を忘れて楽しめそうだ。次に山口を訪れた際には利用したいと思う。

0歳から100歳まで、おもちゃを通じて楽しいコミュニケーションがとれる長門おもちゃ美術館
北長門海岸国定公園の中心に位置する青海島のダイナミックな景勝を巡る (画像提供:一般社団法人山口県観光連盟)
カラフルな可愛らしい観光船が目を引く発着場

 「道の駅 センザキッチン」の敷地内には​​​​周囲約40kmで別名「海上アルプス」と称される大自然が削り上げた洞門や断崖絶壁、石柱、奇岩で有名な北長門海岸国定公園の中心にある青海島(おおみじま)の美しい景観を直近で体験できる観光船の発着場もある。 

■北長門海岸国定公園の美しい光景「元乃隅神社」

2015年アメリカCNN「日本の最も美しい場所31選」にも選ばれた元乃隅神社
海の先端に手摺りや安全柵などは設置されていないので注意が必要だ

 センザキッチンをあとにし、次に訪れたのは、度々メディアでも取り上げられている映えスポット「元乃隅(もとのすみ)神社」。センザキッチンからは一般道で30分、20kmのところにある。123基の鳥居が100m以上にわたって並ぶ山口県屈指の絶景スポットだ。商売繁盛や大漁・海上安全をはじめ、良縁、子宝、開運厄除、福徳円満、交通安全、学業成就などさまざまな願いごとができる。

 人気のスポットということで観光客の少ない早朝に、大型犬2匹を連れて鳥居をくぐり、海の先端まで挑戦してみた。高低差が大きいので足元に気をつけ、愛犬と共に一歩一歩確実に降りていく。先端は崖になっており、安全柵なども設置されていないため、慎重に行動しよう。