ポータブル電源やポータブルエアコンでおなじみのEcoFlow(以下、エコフロー)から、好評を博した「DELTA 2 Max」の後継機となる新製品「DELTA 3 Max Plus」と「DELTA 3 Max」が9月24日に発売されます。各社が力を入れる2,000Whクラス帯のポータブル電源としては、約2年ぶりの新モデルとなります。

■車中泊やキャンプ、防災にも対応する「DELTA 3 Max Plus」

 「DELTA 3 Max Plus」は容量2,048Wh、定格出力3,000Wを誇るハイエンドモデルです。電子レンジやドライヤーなど、消費電力の大きい家電製品を複数台同時に使用できる、パワフルさが特徴です。さらに独自のX-Boost機能を使って最大3,800Wまで出力を高められるため、車中泊やキャンプ、災害時の備えとしても十分な性能を備えています。

 注目すべき点は、AC出力の分割制御機能です。ACポートを2系統に分けて個別にオン・オフできるため、たとえば車中泊中にエアコンはオンにしたまま照明はオフにする、といった柔軟な運用ができるようになっています。

業界初の分割AC出力を備えた「DELTA 3 Max Plus」

 エクストラバッテリーを4段階で追加すれば、約10,000Whまで容量の拡張が可能です。ファミリーでのアウトドア使用はもちろん、連泊を余儀なくされるような非常時でも心強い存在となるでしょう。出力ポートはACコンセント4口、USB Type-Cポート3口、USB Type-Aポート、シガーソケット、アンダーソンコネクタの計10ポートを搭載しています。

 ちなみに出力ポート類は前面にまとめられ、インターフェイスの使い勝手が向上しています。これまでプチストレスだった背面へ接続する際の“手探りワザ”や、“おっかぶさって覗き込み”の必要がないのは地味に嬉しいポイントです。

 本体サイズは494×242×305mm、重量は約22.1kgです。性能はアップしていますが、サイズと重量は従来モデルと変わらない点も魅力です。

■シンプルで扱いやすい「DELTA 3 Max」

 一方の「DELTA 3 Max」は容量2,048Wh、定格出力2,200Wのエントリーモデルです。Plus版とは異なり、エクストラバッテリーによる容量拡張やアンダーソンコネクター出力には対応していませんが、その分約2.7kg軽量化されています。こちらもX-Boost機能を使えば最大2,700Wの出力にも対応するため、日常的な電化製品の使用やアウトドア、災害時の備えとして必要な性能を備えています。

 出力ポートはACコンセント4口、USB Type-Cポート3口、USB Type-Aポート、シガーソケットの計9ポートを搭載。本体サイズは494×239×305mm、重量は約20.3kgです。本体単体で完結するシンプルな運用に適しており、手軽に使いたいユーザーにぴったりのモデルとなっています。

ハンドルや吸排気部、出力ポート類が前面にまとめられ使いやすさが向上「DELTA 3 Max」

■両モデル共通でアップデートされた点

 両モデルには共通の改良点もあります。吸排気構造が従来の側面から前後の配置に変更され、車内や限られたスペースでも隙間なく並べて設置しやすくなりました。また、本体の形状が工夫され、ハンドル部の突き出しが軽減されています。よりスッキリしたフォルムになり、こちらも省スペースにつながりそうです。

 設計・技術面では、高変換効率を可能にする半導体や、バッテリーセルをフレームに直接取り付ける構造で小型軽量化を果たしたうえで、十分な落下耐性や面荷重耐性を実現しています。

 さらに、気象予報と連動したアプリが作動して荒天に備えた自動充電を行う機能や、停電時に商用電源から瞬時に本品の電源へと切り替わる、給電のバックアップ機能も搭載。高出力と頑丈さ、スマート機能の面でアップデートされています。

 価格は「DELTA 3 Max Plus」が249,800円、「DELTA 3 Max」が209,980円となっています。すでに予約受付が開始されており、9月24日より各種ECサイトや家電量販店で販売開始となります。

■車中泊やキャンプで活用したいクリーンエネルギー

 これからの時季、車中泊やキャンプなどで不可欠となる寒さ対策ですが、その際に火器を使用する場合には、何かと留意点が伴います。一方でポータブル電源を中心に、ソーラー充電パネルや走行充電器、冷暖対応のポータブルエアコンや冷蔵庫など、アウトドアで使える関連商品は多く展開されています。これを機に安心して使いやすい電力の導入を検討してみるのもいいかもしれません。

このように隙間なく配置が可能になったのは大きい。走行充電器「Aiternator Charger」ほか、車中泊を想定したディスプレイ

EcoFlow Technology Japan
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