■「ウルトラシンクルー」をグラベルバイクで! 泥だらけになっても安心

「ウルトラシンクルー」を履いてグラベル(砂利道)を走行

 自転車でも使用してみました。履いたのは、“DexShell(デクシェル)”のシリーズ中もっとも薄手の「ウルトラシンクルー」です。こちらもアウター、ライニング、インナーによる防水透湿三層構造の防水ソックスです。

 ロード、グラベル、MTBなどジャンルに関わらず、ツーリング中の雨や雨後の道は、水たまりやぬかるみ、また“洗い越し”等さまざまな濡れる要素があります。ライディングシューズは防水性がないものがほとんど。足首の動きを重要視するためにほとんどがローカットです。もし防水性を上げるのであればシューズカバーを付けるのが一般的でしょう。

雨上がりのグラベルは水溜まりだらけ。派手に水飛沫を上げて走行しても問題ありませんでした

 雨の少ない夏でしたが、局地的な豪雨はかなりありました。とくにオフロード、未舗装の走行では泥跳ねもありますし、顔まで泥だらけになるのは日常茶飯事です。雨上がりの林道走行では当然靴もソックスも泥だらけ、泥水で濡れていましたが、これはいつものことです。ただ違ったのは表面こそ濡れていましたが、足はさらさらのまま。思っていたよりずっと爽快で、気になっていた通気性も問題ありませんでした。何より濡れることを気にせずに、思いどおりのライン取りができるのが嬉しかったです。

 秋にかけて自転車で出かける機会も増えます。天気や路面の変化の多いロングライドにもってこいでしょう。

シリーズ一番の薄手。ライニングが透けて見えます。普段使いにも良さそう

 今回試したなかで、このモデルが一番薄手で汎用性が高いような気がしました。アウトドアアクティビティだけでなく通勤、通学の際にも重宝しそうです。

■水辺は「ウェーディングプロ」を使用! 渓流釣りでは重ね履きで低水温への対応力もアップ

長い丈と履き口のウォーターシールが特徴的な「ウェーディングプロ」

 “DexShell(デクシェル)”シリーズ中もっとも丈が長く、履き口には水の浸入を効果的に防ぐ“ウォーターシールDEXLOKテクノロジー”が施されているのが「ウェーディングプロ」です。外側が濡れてもポレール防水透湿フィルムで水を通さないのは他のモデルと同様で、長いために水遊び、ボート、カヌーカヤックなどのウォーターアクティビティでは有効です。

 川辺のキャンプ場で「ウェーディングプロ」を着用してサンダルを履いてみました。素足より守られている感があって安心です。蚊やアブなどの虫からも守られますし、暑くなったら小川に入ってクールダウンもできます。水から出た後もひんやりとした感触がしばらく続き、気持ちよかったです。

渓流でフライフィッシング。これくらいの深さの立ち込みでは浸水しません

 また、渓流釣りでも使ってみました。釣りや沢登りでは深さのある水のなかに入って歩くこともあります。実際の釣行で試してみたところ、最初こそ浸水せずにいたものの(不思議な感覚でした)、膝上の流れを横切りながらの釣り上がりで徐々に足が濡れてきました。個人的には、水温が15℃以上あるところではウェーディングプロだけでも大丈夫そうでした。

ウェットウェーディングの準備。一番下に「ウェーディングプロ」を履いています

 しかし真夏でも標高の高い山岳渓流では水温が低いところが多く、水温が10℃前後の場合もあります。シーズン初期などは雪解け水の影響で水温が一桁のときも。これから秋口にかけてふたたび水が冷たくなっていきます。

 そこでおすすめしたいのが、(ウェーディングシューズのサイズが許すなら)一番下にウェーディングプロを履き、その上から通常のウェーディングソックスやゲイターを着用する方法です。何度か試しましたが、メリノウールのクッションライナー仕様でフィット感も一層良くなるうえに、今まで冷たくて辛かったような水温のときでも快適性が上がりました。

ちょっとした渡渉でも、濡れるのを気にせずに滑りにくい、安定した場所に足を置けるのが心強いです

●洗濯&乾燥はひと手間かけて

 様々なアウトドアアクティビティに対応する防水ソックスですが、取り扱いには少し気を使ってあげる必要があります。

 洗濯は手洗いで、ライナーにダメージを与えないようにやさしく、表裏をそれぞれ洗ってあげるといいでしょう。干すときも片面が乾いたら裏返して反対側を干すと効率よく乾かすことができます。少しばかり面倒ですが、手をかけた方が道具には愛着が湧くもの。長く使ってあげたいですね。