夏の低山は、あらゆる意味で厳しい!
高温多湿な暑さはもちろん、体にまとわりついて刺してくる虫、行く手を阻む蜘蛛の巣や伸び放題の草木、雷雨も突然やってきます。
私は低山小道具研究家として、真夏でも低山を快適に歩き続けるために、さまざまな熱中症対策アイテムを使ってきました。数ある対策アイテムの中でも、特に有効だと感じる10の選択肢を紹介します。
◼️モバイルバッテリーとファンで風を送る空調服

まず1つ目は、空調服。私は2019年から使用していますが、じつは年々使用頻度が減っています。原因は、風を溜め込むためにナイロン素材を使用していること。ファンを切ると逆に暑くなり、電源を入れっぱなしにするか、切るなら空調服を脱がなければなりません。また、バックパックと干渉することもあって面倒に感じることが多いため、山では出番が減っています。
ただし、着ると涼しいのは紛れもない事実。もっぱら、キャンプや風呂上がりなど、のんびりする時に使用しています。
◼️効果が絶大で一番頼りになるのは、やっぱり「氷」

熱中症予防に特に効果的な方法は、内臓などの深部温度を下げることです。例えば、冷たい水を飲んで内臓から体を冷やすのが効果的なのです。また、氷を首や手のひら、手首に当てるアイシングも効果を感じやすい。以前、山で会ったベテラン登山者はアイス枕を首に巻いて歩いていました。
そこで私はクーラーバッグに、1kgほど氷を入れて歩くようになりました。暑くて苦しい時も、大量の氷を持っていると安心感があります。行程が短い時は、口の大きく開く水筒に氷を入れて持っています。グループで行く時は、スーパーやコンビニで購入した氷を持っていきます。氷水にすると溶けるのが早いのですが、氷単体だと簡易的な保冷バッグに入れるだけでもかなり長持ちしますよ。