■バス出発ギリギリ…… 間に合うか!?
7月の某休日。この日の集合は東京駅。朝7時にバスが出発するので、発案者のO崎は6時45分集合厳守を命じていた。社会人として実に真っ当なことである。しかし、7時が近づいても、一人が来ない。特に名は秘すが、アラームを5分ごとに掛け続けたにも関わらず目覚めたのが6時という絶望感とともに起床し、即準備して自宅からタクシーで東京駅までやってきた者が1名。しかしなんとか間に合ってよかった。
今回のツアーバスは、我々登山部だけではなく、他のお客さんとの乗り合いである。バスは小さめで、旅館とかの送迎バスをイメージしてもらえるといい。前の席との間隔が狭く、ちょっとキツめだった。
7時に東京駅を出発で、11時には鳩待峠到着の予定だったが、渋滞にハマって実際の到着時刻は11時40分。当初の予定では16時に帰りのバスが現地を出るはずだったのだが、変更となり16時20分出発予定となった。実際の歩行時間は3時間半とれるかどうか、というところだろう。

当初の予定通りのスケジュールだったとしても、現地に11時到着で帰りが16時発なので、元々そんなに遠くまで行くことはできない。バスに乗っている間は曇り空だったが、歩行を始める頃には青空に。しかも7月とはいえ、そこまで暑くなく、ナイスコンディション!

鳩待峠からは、まずは下り。不思議な行程である。山行を始めるに当たって、まず登るのではなく、下るのである。1時間ほど地味に下っていくと、山の鼻に到着。

山の鼻で昼食タイム。みんなで「まいたけ弁当」を食べ、30分ほど休んで歩行再開。登山部メンバーは、ここから2隊に分かれて行動することに。O崎とヤマシンは亀さんチームということで、ゆっくり行く。残りの6名は兎さんチームで、行けるところまでを目指すことにした。
■尾瀬ヶ原を快適散歩

山の鼻からさらに尾瀬ヶ原方面へ歩くと、湿地帯に木道が通った、まさに “尾瀬感” のある場所になる。老若男女、様々な人々が思い思いのペースで歩いていく。基本的に尾瀬は右側通行で、木道が2本あるので、前の人を抜いたりする際はちょっと左の木道に移動する。なんか高速道路の追い越し車線っぽくて面白い。
今回の山行はどこのピークも目指さないのだが、尾瀬ヶ原の木道を、燧ケ岳を見ながら進んでいくのも楽しい。振り返れば至仏山も見える。この2つのピークに尾瀬ヶ原は挟まれているわけだが、燧ヶ岳は峻険で、至仏山は緩やか。このまったくタイプの違った山を見つつ歩くのも尾瀬歩きの魅力でもある。

兎さんチームは山の鼻から30分ほど歩いて牛首分岐に到着。時間的に、ここで引き返すくらいが適当だろう。しばし休む。おみつがリュックからおもむろにぬいぐるみを取り出し、それと尾瀬の風景とを一緒にスマホで撮影をしていた。写真を見せてもらうと、確かに映えている。
牛首分岐からの帰りも30分ほどで山の鼻に到着。そして、ここから本日最初の「登り」となる。1時間半ほど、これまた地味に木道を登っていき、200mほどの高度差で鳩待峠に到着となる。登っていく途中で、亀さんチームの2人と出会った。彼らはまだ休み休み行くようで、兎さんチームはさらに登り、15時40分くらいに鳩待峠着。

本レポート執筆者の山三郎は缶ビール(350ml缶が400円。山価格としては良心的ではないか)を、他のメンバーはほぼ花豆ソフトクリーム(650円。ビールより高い!)を味わっていると、亀さんチームも到着。O崎が膝を痛めたらしく、ゆっくりと登ってきたようだ。