■もしもの時、大切な仲間を救うために!

雪山登山、そしてバックカントリースキー、スノーボードを楽しまれる方にとって、注意しなければいけないものとして挙げられる雪崩。特に滑走をメインに楽しまれる方にとっては、そのリスクは高い。ピットチェックを万全に行っても100%安全ということはないし、ビーコン、プローブ、ショベルを携帯していても、いざという時に使えなければ意味がない。

そんないざという時のために行われたのが「ビーコン宝探し」。雪に覆われたゲレンデの一画にビーコンを埋め、参加者が自ら見つけ出すというゲーム形式で実践的な動きを身につけていくというもの。
講師となるガイドからは、雪崩のメカニズムやビーコンを携帯していないことの危険性などの説明もあり、この体験会のために「PIEPS」「BCA」「MAMMUT」といったトップブランドの最新モデルが用意され、使い方も教わったら、いざ実践へ。

ゲーム形式のため、楽しげな雰囲気ながらも参加者の顔は真剣そのもの。そこに埋まっているのが大切な仲間だとしたらと考えると気持ちばかりが焦ってしまうが、時折、的確にガイドからはアドバイスもあり、焦らずに、かつ素早く位置を特定していく。
宝探しとあって、見事に見つけることができれば、谷川岳の限定アイテムなどが当たり、無事に見つけ出すことができた参加者からは笑顔と安堵した表情が見られた。

本当は使わずに下山できるのが一番いいアバランチギア。それでもその時のために、使い方はしっかりと身につけておきたい。仲間を救うだけでなく、自分自身を救ってくれることになるのだから。


多くのギアブランドが出展し、さまざまなギアがならんだ「谷川雪山フェス」。展示やお試しだけでなく、地元みなかみ山岳ガイド協会の協力のもと、ワークショップも行われ、充実した内容となった。
今年、初開催となった本イベント。安全に、そして楽しく雪山というフィールドで遊ぶために、来年はさらにパワーアップしたものとなってくれることに期待したい。
