■冬ならではの景色。ブナの森と稜線歩きも気持ちいい

一転、三国山へはブナの林の中を登っていきます

 鉄砲木ノ頭から駐車場に戻ると、大体1時間ほど。きっとまだ歩き足りないでしょうから、西側の稜線に登ってみましょう。三国山の山頂までは、ブナ林の中を30分ほど登れば辿り着けます。細かくピンクテープが付いているので、道迷いの心配もありません。

森の中でも空が広いのは、冬ならでは

 こちらの山頂の展望はあまりありませんが、豊かなブナの森がとにかく素晴らしい。ここから西へ向かって、楢木山、大洞山、立山と続く稜線は、季節を問わず、気持ちのよいトレイルです。

 進行方向の木々の間からずっと富士山の姿が見え続けるのは、新緑が顔を出すまで、葉が落ちている冬の間だからこそ味わえる贅沢なシチュエーションです。

ずーっと富士山が見守ってくれるのは、葉が落ちている今の時期だけ

 あとは、籠坂峠まで抜けるか、それとも適度なところで折り返すか、自身の体力に合わせて計画を立ててみましょう。反対方向にも長いルートを組むこともできるので、トレランの方にもおすすめできます。

アザミ平から望む富士山。ここまできたら、籠坂峠まではもう少し

 下山後の食事や温泉の選択肢も豊富です。

 個人的には、早めにスタートしてお昼頃には下山し、吉田のうどんを食べて帰るのが気に入っています。おいしいお店は、売り切れ次第早仕舞いしてしまうところが多いので、余裕を持って向かいましょう。うどんを食べられる時間に合わせれば、温泉に入っても夕方の渋滞を避けて明るいうちに帰宅できるはずです。

 春が来るのは楽しみですが、残り少ない冬ならではの山歩きも満喫してみてください。