2024-2025シーズンから「白馬岩岳スノーフィールド」で新しいゴンドラの運行がはじまった。これは今季のスキー場にとって最大のトピックとなるだろう。さらに、山頂に広がるスノーアウトドアエリア「IWATAKE WHITE PARK」も大幅にリニューアルされている。そんな注目情報が満載のスキー場をさっそく訪れてきた。しかも、その日は降雪直後というグッドタイミング。たっぷりのパウダースノーとともに、新たな「白馬岩岳スノーフィールド」を存分に堪能してきたぞ!

■さっそく新設された新ゴンドラを体験

旧ゴンドラの横に架設された新ゴンドラ。支柱の数が少なくなり運行中はとても静かで快適だ

 ゴンドラの営業は8時から。いち早く乗車しようと運行前に乗り場に向かったが、降雪後とあってすでにたくさんの人が並んでいた。「みんなパウダー狙いできたのだろう」と思うほど、前日に雪がたっぷり降って、当日は青空が広がる絶好のタイミングだったのだ。

 そんな長い行列も、ゴンドラが動き出すとみるみる減っていく。新ゴンドラの搬器は10人乗りになったので、輸送力アップの効果をさっそく実感。新しい搬器は全面ガラス張りだから、パノラマビューの空中散歩も楽しみだ。乗車時間も短くなって、景色を見ながらちょっと歓談しているうちに「えっ、もう到着?」とすぐに山頂駅に着いてしまった。

360度ガラス張りになった新しい搬器に胸を躍らせながら乗車
景色を楽しみ写真を撮っているとあっという間に山頂に到着
輸送力がアップした新ゴンドラ

■ゴンドラ回しでパウダーを満喫

ノントラックがたっぷり残った「ホワイトリボン」でパウダーを満喫

 「白馬岩岳スノーフィールド」のパウダースポットとしては、ゴンドラを降りて右手に架かる「沢リフト」沿いのコースや、山頂から山の裏手に降りた「Iwatake Back Bowl」などが人気が高い。でも、乗車時間が短くなった新ゴンドラなら、「ゴンドラ回しでパウダーランもありかも!」と、ファーストランから山麓まで滑り降りることにした。

 コース長1,100mの「ホワイトリボン」を通ってみると、なんと滑っているのは私たちだけ。積もった新雪に1、2本くらいしかトラックがついていなかった。パウダー狙いのほかのスキーヤー・スノーボーダーは「沢リフト」方面へと散っていったのだろう。「ゴンドラ回しで正解だね」と、先を争うことなく、好きなラインでパウダースノーを満喫。朝一番から、気持ちの良い1本を味わえた。

複雑な地形でアクティブな滑りを楽しめる「Sonozawa」コース

 山麓まで降りるとゴンドラ乗り場の行列はすっかり減って、ほぼ並ぶことなく乗車ができた。そして、搬器の中で「次はどこを狙おうか」とわいわい相談。

 「Iwatake Back Bowl」はまだリフトが運行前なので、オープン直後を狙うことに。それまで「沢リフト」の非圧雪コースを何度か滑って残っているパウダーを楽しんだ。「沢リフト」沿いには非圧雪エリアがいくつもあり、なかでも「Sonozawa」は斜度もあって複雑な地形も楽しめる。

北アルプスの絶景とともに「View B」の急斜面を滑り降りる

 「Iwatake Back Bowl」のリフトが運行スタートしたので、さっそくそちらのコースへと移動。このエリアは北アルプスが正面の見えるので、滑っていて気持ちがいい。ボウル状の地形にコースがレイアウトされており、雪がたまりやすいのかパウダーが深くてふかふかだ。

「白馬岩岳スノーフィールド」は非圧雪エリアが豊富

■人工降雪機も増強

「サニーバレー」は白馬村を見渡せる展望地

 パウダーを存分に滑りつくしたあとは、眺望の良い「サニーバレー」をのんびり滑走。このコースは幅があって開放的で、白馬村が一望できるから爽快だ。ここから山麓まで3,300mに渡るロングクルージングも滑り応えがある。

 ちなみに、今季からスキー場では降雪機を増強。山頂から山麓を結ぶ「サニーバレー」などに新しいマシンが設置されており、これによりシーズンの早い時期から「ゴンドラ回し」によるロング滑走が可能になり、長くシーズンを楽しめるようにもなるのだとか。

降雪機の増強で「ゴンドラ回し」の滑走がより長い期間で可能に

■リニューアルされた「IWATAKE WHITE PARK」

「IWATAKE WHITE PARK」に登場した新エリアもチェック

 ゴンドラ山頂に広がるスノーアウトドアエリア「IWATAKE WHITE PARK」は、スキー・スノーボードをしない人でも楽しめるレジャースポット。今季から大幅にリニューアルされて、ティピーテントや焚き火台のあるエリアがオープンした。その新エリアもさっそくチェックしに訪れた。

 新たに登場したエリアには三角形の大きなティピーテントが2つ設置されていて、中にはテーブルやイスが用意されいる。テントの中と外に焚き火台があるので、温まりながらくつろげる憩いの場という雰囲気だ。「雪と火」をコンセプトとするこのエリアでは、体験プログラムとして焚き火で湯を沸かしてドリップコーヒーを淹れたり、マシュマロを焼いたり、ピザまで自分で焼くことができる。

ティピーテントの中は思ったよりも広くて休憩にぴったり
コーヒーを注文するとこのようなセットが渡される。ポットのお湯は焚き火台で沸かしたもの
自分でドリップした熱々のコーヒーでほっとひと息

■ピザ焼きにも挑戦

カブトムシのようなシルエットのピザオーブン「KABUTO」

 せっかくなので、「ピザを焼く体験プログラムにも挑戦しよう」と、ピザを注文。ピザはトッピングまで仕上がったものが提供され、それをピザオーブン「KABUTO(カブト)」で自分で焼いていくのだという。

 まずはピザピールにピザをのせてオーブンの中に入れることからスタート。なるべくオーブンの奥の方に入れてフタを閉めたら、のぞき穴から焼き加減をチェックしつつ、ときどきピザを回して全体的に焼き色がつくように仕上げていく。

何度もフタを開けると内部の温度が下がるので、のぞき窓からピザの様子をこまめに確認
全体に焼き色がつくように何度かピザを回して戻すを繰り返す。この作業が意外と難しい
焼きたてのピザをコーヒーとともにいただきまーす!

 ピザが焼きあがると「絶妙の焼き加減じゃない!?」と自画自賛。こまめにチェックし世話をしながら焼き上げたピザは、思い入れがあっておいしさも格別だ。

 このオーブンをはじめ、エリア内に設置されている焚き火台は、すべて長野県駒ケ根市の焚き火のライフスタイルブランド「FIRESIDE」と提携したもの。焚き火台のタイプがいろいろあって、どれもおしゃれなデザインだ。

スノーアウトドアエリア「IWATAKE WHITE PARK」はレジャー満載