■胎金寺山
胎金寺山の標高は423m。登山口は摩氣神社の横にあり、山頂までの往復は休憩を除いてもゆっくり歩いて1時間20分程度である。胎金寺山登山道は「口の天狗杉」、「奥の天狗杉」、「摩氣の滝」が見どころ。
摩氣神社から口の天狗杉手前までは林道が続き、林道の終点から木の橋を渡って本格的な登山道に入る。熊除けにAmazon Audibleで『鬼平犯科帳』の朗読を聴きながら、鬼平の世界にどっぷりと浸って登っていたため、奥の天狗杉に気付かず通り過ぎてしまったのが悔やまれる。口の天狗杉は他の杉の木がもやしのように見えるほど大きかった。紙垂(しで)が巻かれた口の天狗杉の隣には摩氣の滝があり、御神木と滝の組み合わせで、これぞまさに神域、といった雰囲気が漂っていた。
山頂には社がある。眼下に摩気橋と摩氣神社を見下ろすことができ、鬼平の世界にひたっていた筆者は感動。山頂は林になっているものの、摩気橋や摩氣神社以外の方向にも眺望が開けており、意外と明るかった。
なお、胎金寺山登山道は一部急な勾配もあるが、ゆっくりと歩けば息切れすることなく楽に登ることができる。
■時代劇の聖地、摩気橋と摩氣神社へ行ってみよう
摩気橋と摩氣神社へのアクセス方法を紹介しよう。
公共交通機関を利用する場合は、JR亀岡駅から京阪京都交通バスに乗り約1時間で宍人(ししうど)停留所で下車。そこから徒歩約2km、約30分で摩気橋と摩氣神社に到着する。また車を利用する場合は、摩氣神社に駐車場があるので安心だ。
時代劇で見た風景を実際に訪れてみると、その歴史と景観に感激せずにはいられない。摩気橋、摩氣神社、そして胎金寺山、それぞれが持つ魅力をぜひ体験してみてほしい。