世界的に有名な観光地、京都。特に市街地は見どころが密集しているが、そんな場所でも登山を楽しめる場所が存在する。
今回は、アウトドアも観光も両方楽しみたい、そんなワガママを叶えてくれる、街中にある秘密の駅チカ京都登山スポットを紹介する。
■駅徒歩4分で登山口! 京都の街中登山、「双ヶ岡(ならびがおか)」
双ヶ岡は京都御室の住宅街の真ん中に、南北およそ1.2kmにわたり3つの丘が並ぶ小山。一番標高の高い「一の丘」でも116mと、比較的楽に登れる山である。また国の名勝にも指定されており、低山ながら眺望がよい。
双ヶ岡の登山口へは、JR嵯峨野線花園駅から350m、徒歩4分で到着。駅から近いため、車を持っていない人でも行きやすい。加えて観光地化されておらず、登ってくるのはほとんどが地元民だ。そのため、京都の街中にもかかわらず、静かに山を楽しめるのも魅力と言える。
双ヶ岡の歴史は古く、弥生時代の次にやってきた大和王権時代の古墳群も残る。平安時代には右大臣「清原夏野(きよはらのなつの)」の山荘があったとされ、狩猟で訪れた当時の天皇も立ち寄っていたという。その山荘が、JR花園駅の斜め向かいにある「法金剛院(ほうこんごういん)」の前身とのことだ。
今回はJR花園駅から近い「三の丘」登山口から入山した。登り始めるとすぐに三の丘の頂上に到着する。頂上は少し開けているが、眺望はない。
続いて、かなり開けた場所にある「二の丘」。夏場は直射日光がかなりきついが、その代わりに眺望は比較的よい。
二の丘から一の丘方面へ少し下った斜面には、絶景スポット「とおみのひろば」がある。ここは日陰で涼しい上に眺望もよく、休憩スポットには最適だ。
とおみのひろばから下り、再び坂道を登ると、清原夏野の石碑がある広場に出る。そのすぐ横が一の丘の最高峰で、景色も良好だ。眺望が開けた反対側の木々の間からは、世界遺産「仁和寺(にんなじ)」の仁王門が見下ろせる。
一の丘からは、およそ3~4分で下山可能。急な下り坂だが、整備されているので不安はない。
●双ヶ岡 三の丘登山口
・住所:〒616-8097 京都府京都市右京区常盤古御所町1-9
●双ヶ岡 一の丘登山口
・住所:〒616-8097 京都府京都市右京区御室岡ノ裾町17-41
●法金剛院
・住所:〒616-8044 京都府京都市右京区花園扇野町49
・電話:075-461-9428