「西の富士、東の筑波」と並び称されるほど、山容が美しい筑波山。茨城県つくば市の北端に位置しており、標高は877m。最も背の低い日本百名山だ。
男体山と女体山の2つの峰を持ち、それぞれの山頂に筑波神社の本殿がある。山域全体が信仰の対象であり、古くから「信仰の山」として栄えている。
また、山中には珍しい1,000種以上の植物が群生する植物研究の宝庫でもある。年間を通して自然に触れ合えるのも魅力だ。ケーブルカー、ロープウェイを使えば簡単に山頂にたどり着くことができ、誰もが「関東富士見百景」の美しい眺望を楽しめる。
■霊峰筑波山参拝! 周回コース紹介
●筑波山神社入口バス停へのアクセス方法
登山口のある筑波山神社入口までのアクセスは、筑波山シャトルバスの利用が便利だ。電車利用の場合はつくばエクスプレス「つくば駅」、高速バスなら「つくばセンター」から乗車できる。どちらも所要時間は約40分。マイカー利用の場合は、常磐自動車道・土浦北ICまたは北関東自動車道・桜川筑西(さくらがわちくせい)ICで下車し、いずれも下道を40分程度で到着する。バス停付近に駐車場もあるので、そちらを利用しよう。
●標準コースタイム
【筑波山神社入口バス停からつつじヶ丘駅経由、筑波山周回コース】所要時間
筑波山神社入口バス停 (0:00) → 白雲橋コース登山口 (0:10) → つつじヶ丘駅 (1:10) →
筑波山(女体山) (2:20) → 筑波山頂駅 (2:35) → 筑波山(男体山)(2:50)→ 宮脇駅(4:10)→筑波山神社入口バス停(4:20)
歩行距離:約6.6km
累積標高差:登り 740m、下り 740m
合計所要時間:4時間20分
■筑波山で初詣! 広大な関東平野に向けて今年の抱負を誓おう!
●白雲橋登山口から迎場コースで、ロープウェイ駅「つつじヶ丘駅」へ
筑波山シャトルバスで登山口最寄りのバス停に降り立つと、真っ赤な大鳥居が出迎えてくれる。
標高871mの男体山山頂付近まであっという間に連れて行ってくれる「筑波山ケーブルカー」の乗り場が目の前にあり、観光客が足早にそちらに向かっている。だが、筑波山の魅力は山頂の景観と本殿参拝だけではない。筆者のおすすめは、白雲橋(しらくもばし)登山口から「筑波山ロープウェイ」のつつじヶ丘駅を目指す「迎場(むかえば)コース」だ。
人気の筑波山にあって、比較的人の往来が少ないのは、ハイカーの多くが、直接女体山や男体山を目指すコースを利用するからだろう。少々遠回りだが、傾斜が緩やかでのんびり散歩気分のハイキングが楽しめる迎場コース。樹林帯歩きがメインだが、ゆっくり1時間の山歩きでつつじヶ丘駅に到着すると、大きくてちょっと強面のガマガエル(ヒキガエル)の像が待ち構えている。古めかしいガマランドの巨大すべり台は、筑波山に来たことを改めて感じさせてくれる。