40年間雪国で暮らす筆者も、雪道運転は得意にはなれない。雪による視界不良、道路は凍ってツルツル、どの車もスピードを落として走行するため、交通量が多い道路は常に大渋滞と、悪い点を挙げるとキリがない。
今回はそんな雪道運転の不安を少しでも解消するためのポイントをお伝えしたい。事前に注意点を頭に入れておけば、いざという場面にきっと役立つはずだ。ぜひ参考にしていただきたい。
■ブレーキは一気にかけず、小刻みに!
凍った道路ではブレーキは一気に踏まず、早めにゆっくりジワジワと
交差点に差し掛かり、止まろうと思ってブレーキを踏んでみたが、止まらない。さて、どうしよう。こんなとき、恐怖のあまりさらにブレーキを強く踏み込みがちだが、それだとタイヤがロックしてしまい、かえって滑る可能性も。
近年多くの車にはABS(アンチロックブレーキシステム)が搭載されおり、急ブレーキや滑りやすい路面でのブレーキ時にタイヤがロックするのを防いでくれるが、過信することなく運転手の心がけも重要だ。
雪道ではいつもよりも早めの判断を心がけ、前方の信号が変わりそうであれば、早い段階からブレーキをゆっくりと小刻みに踏み、徐々に減速させ、余裕をもって停止させよう。
■下り坂では、エンジンブレーキを使用して減速
スキー場からの帰り。長い下り坂や急な下り坂での不用意なブレーキは、ハンドルコントロールの妨げになりかねない。山道の狭い幅の中、ハンドル操作を誤り万が一車が回転してしまえば大惨事だ。
こんなときに役立つのが「エンジンブレーキ」だ。エンジンブレーキを使用すると、緩やかに速度が落ち、ハンドル操作に与える影響も少なく、安全に減速できる。
ただし、あまりにも長い下り坂でエンジンブレーキを使用すると、エンジンが高回転になり負荷がかかり、故障の原因となる。また、エンジンブレーキはテールランプが点灯しないため、急に使用すると後続車との車間距離が近い場合は、追突される危険性も。十分車間距離があることを確認し、フットブレーキとともに上手に併用しよう。