登山をする方は「レイヤリング」という言葉をよく聞くと思います。衣服を層(レイヤー)ごとに分けて着用する方法で、これが雪山での快適さを高めると近年、注目を浴びています。
今回は、石井スポーツ神田本館の下山真さんにレイヤリングの作法を教えてもらい、おすすめ商品も紹介いただきます。
■1番下は吸水性が高い「ベースレイヤー」
肌に直接触れるウェアでもある「ベースレイヤー」は吸水性が高い素材がおすすめ。MILLET(以下、ミレー)「ワッフル ウール クルー」(1万7600円~)は暖かくしなやかで、耐久性に富んだ素材。メリノウールという吸湿速乾性が高い素材を使っていてチクチク感も少なくて快適です。
「ストレッチ感のある薄い素材をベースレイヤーとすれば、レイヤリングをしても動きやすいです。フードがついたタイプもあります」(下山さん)。
抗菌性素材でもあるので、汗をかくスキーにももってこい! 汗冷え対策もばっちりです。
■2枚目に着用する「ミドルレイヤー」
ベースレイヤ―の上に着用するのは「ミドルレイヤー」。ウェア内を一定に保温しながら熱や湿気を逃がす役割りを担います。素材はダウンやフリース、化繊などが多いですが、メーカーが独自に開発したものもあります。スタイルはシャツやジャケット、撥水性やストレッチを効かせたソフトシェルと呼ばれるタイプまで、とにかく種類が豊富です。
ここでは「インサレーション」と呼ばれる綿入りの中間着をおすすめ。保温性も大切ですが、紹介するミレー「アルファ ライト スウェット II ジャケット」(2万3100円~)は、通気性と保温性を両立したアクティブインサレーションというジャンルの商品です。蒸れづらく暖かく行動中も着続けられる機能性の高さが魅力です。
「中綿が入っているので暖かいのですが、汗抜けも良いです。汗冷えにつながらないようなジャケットを選ぶことでより快適になります」と下山さんが話すように、インサレーション選びは暖かさだけでなく、着心地の良さにも大きく影響します。
こちらのアイテムのような薄手のものは、春や秋のアウターとしても使えるので、ひとつ持っていると重宝するはずです。また寒い時期や極寒のエリアに行く場合は、フリース素材の服などをプラスするのもおすすめです。