気候がよい秋はキャンプを始めるのに絶好のタイミング。日中は軽装でアウトドアを満喫でき、日が沈むと、焚き火で暖まりながら自然を満喫できる贅沢な時間を過ごせる。一方で、キャンプを始めようと思うと、さまざまな道具を揃えなければいけない。あれこれギアを集めていると、費用がかさんでしまうだろう。しかし、それほどこだわりがなければ、低コストでキャンプを始めることも可能だ。実際、筆者がファミリーキャンプを始めたときの初期費用は5万円ほど。具体的な内訳を紹介しよう。

■初めてのファミリーキャンプで揃えたギアはたった5つ

早くキャンプを始めたかったため、特にブランドにはこだわらなかった

 ファミリーキャンプでは、テントや寝袋、調理器具などさまざまなギアを想像するだろうが、用意するものはいたってシンプル。テントさえ用意できればなんとかなるということだ。筆者が最初に揃えたものもたった5つ。テントとタープ、焚き火台、ランタン、シングルバーナーだけだ。

5つのギアの内訳
テント:約3万5千円
タープ:約5千円
焚き火台:約3千円
ランタン:約3千円
シングルバーナー:約3千円

 テントはワンポールテントを選択。初心者でも立てやすく、比較的安い価格で手に入るのでおすすめだ。

 しかしワンポールテントには、前室がないことを知りタープを購入。この2つが大きな買い物となった。さらにホームセンターで格安で購入した焚き火台と、キャンプのお供にオイルランタンを購入。それと、お湯を沸かすためのシングルバーナーも追加した。

 そのほか、ライターや薪、お皿やカトラリーなど細々したものはホームセンターや100円ショップで購入して、計5万円程度に収まった。

 筆者が揃えた時期は、まだアウトドア用品が手に入れやすくの大幅値上げになる前だったこともあり、比較的安く購入できた。今、同じものを揃えると高くなる可能性はあるが、メーカーやこだわりがなければ、ホームセンターやワークマンなどでも高品質なギアが手に入る。また、中古品やインターネットで安いものも多く出回っているため、利用してみるとよいだろう。

■ほかのギアは、家にあるもので十分

 大抵のものは家で使っているものや、持っているもので代用できる。たとえば、テーブルは子ども用の小さな折りたたみ机で対応。フライパンやポットなどの調理器具も、家で使っているものを持っていった。

 マットはなかったため、ホットカーペットの上に薄手のウレタンマットレスを敷いて寝た。少々寝苦しかったものの、子どもたちは遊び疲れたからかぐっすり就寝。大人はだるさを感じたので、次のキャンプにはマットをプラスしようとなった。

●違う用途で使っていたアイテムが活躍

キャンプサイトには、ほとんど何もない状態

 ほかにも以前から釣り用に使っていたクーラーボックスや川遊びに持っていっていたチェア、ピクニック用に使っていたワゴンなどがあったので、キャンプに代用した。工具を入れていたケースにいたってはギアケースにして利用したところ意外と使いやすく、現在もそのまま使用している。回数を重ねるごとに少しずつ照明やチェアをプラスして、キャンプサイトが仕上がっていくのも楽しみのひとつとなった。