秋は燃えるような紅葉の季節。そして、おいしい食べ物がたくさん味わえる時期。秋こそ旬の味覚を楽しもう。

■秋のおいしさを紅葉の山で味わおう

 この夏は猛暑日が連日続いたり、40℃以上の高温の日もあったりと、とにかく暑さが厳しかった。そんな季節を乗り越えて、やっと涼しさが感じられるようになった秋。夏バテで低下していた食欲がそろそろ戻り、食べ物がおいしく感じられるようになってきたのでは? 「食欲の秋」といわれるように、秋はおいしい食べ物がたくさんある季節。紅葉目当てに登山にでかけたらならば、色づく山の風景を楽しみながら食事も秋を意識してみよう。

 そこで今回の山ごはんは、鮭やさんま、きのこなど、旬の味覚を取り入れたレシピを紹介。しかし、山にいろいろな食材を持っていくと荷物が重くなるので、乾燥野菜やパウダー状の食材など、軽量化できるものも取り入れている。ほかにも、パスタは早ゆでタイプにしたり、パウチやチューブの食品を選んだりと、持ち歩きやすさも意識した。おいしさを損なわず、手軽に秋の味覚を堪能できる全8品のレシピからPART1として2品を紹介。紅葉に彩られた山でぜひ楽しんでみて。

●どん活用したい食品

【パウチやパウダー、早ゆでタイプの乾麺】

 かさばりにくい、手軽、時短に役立つなど、何かとメリットの多いこれらの食材は積極的に活用していこう。

【チューブ食品】

 分量の調整がしやすく、切ったりすりおろしたりする下準備も不要。種類も多く料理の幅を広げられる。

【乾燥野菜や乾物】

 切らずに使えるうえ、食材が傷む心配もない。何より荷物の軽量化をできることは登山では見逃せない利点。

■レシピ1. 缶詰で作るさんまの蒲焼き炊き込みごはん

さんまの蒲焼き炊き込みごはん

 缶詰のさんまの蒲焼きをそのままごはんに盛るだけでは味気ない。一緒に炊き込めばほかほかでおいしくいただける。乾燥ごぼうも具にプラス。

【材料】
米(無洗米)………………1合
さんま蒲焼き缶詰…………1缶
乾燥ごぼう …………………5g
水 ………………………・200ml
しょうがチューブ …2㎝ぐらい
乾燥わけぎ ……………… 適量
<調味料>
日本酒 …………………大さじ1
みりん …………………大さじ1
しょうゆ ………………大さじ1
白だし …………………大さじ1

【作り方】
1. 容器に米と分量の水を入れて15~30分ほど浸水させておく。
2. 1にさんまの蒲焼き缶の汁を入れ、乾燥ごぼう、しょうが、調味料を加えてまぜる。その上にさんまの身を乗せる。
3. 強火から中火にかけ、沸騰して吹きこぼれはじめたら火を弱める。湯気が減り、チリチリと焦げる音がして香ばしい匂いがしたら火からおろす。
4. 容器をひっくり返してタオルで包み、10分ほど蒸らし、わけぎを散らす。

 

■レシピ2. ホイルで包む鮭のちゃんちゃん焼き

鮭のちゃんちゃん焼き

 鮭と野菜を蒸し焼きにする「鮭のちゃんちゃん焼き」は北海道の郷土料理。本場では鉄板で作るがアルミホイルで蒸し、乾燥野菜をたっぷり使用。

【材料】
甘塩鮭の切り身 ……1切れ
たまねぎ ……………1/4玉
えのき …………………30g
乾燥きゃべつ …………15g
乾燥にんじん …………15g
バター …………………適量
塩……………………… 少々
こしょう ………………少々
水……………………… 適量
<調味料>
みそ ……………… 大さじ1
みりん …………… 大さじ1
日本酒 …………… 大さじ1
砂糖 ……………… 小さじ1

【作り方】
1. たまねぎは輪切りにし、えのきは石づきを切り落としてほぐしておく。
2. シェラカップなどに調味料を入れ混ぜ合わせる。
3. アルミホイルの上に輪切りのたまねぎを敷き、乾燥きゃべつと乾燥にんじんを散らし、鮭を乗せる。
4. 3に塩とこしょうをふり、2を鮭に塗り、えのきとバターを乗せたらホイルを包む。
5. 4をフライパンに乗せ、ホイルの下が浸かるくらい水を注ぎ、フタをして中火で10~15分ほど蒸し焼きにする。鮭に火が通ったら完成。

 

【soto 2022 秋山より再編集】