NPO法人信越トレイルクラブ(長野県飯山市)は、未来へ続くロングトレイルを運営するための2日間として『Trail Maintenance Meeting 2024』を開催する。2024年10月25日(金)は、信越トレイルを歩き実際にトレイルメンテナンスを行うワークショップと交流会が開催される。10月26日(土)には、長野県飯山市のなべくら高原・森の家にてトークセッションが行われる。
■地図に引かれた一本の線が、人と地域とをつなぐ道となる
近年、「ロングトレイル」の認知拡大が進むとともに、登山道整備についての関心が高まっている。具体的な整備手法を学べる場が増えてきている一方で、行政・土地所有者との調整やメンテナンス体制の構築など、地域と共生してトレイルを運営していくための “ソフト面” に関する課題や対応策等に触れられる機会は限られているのではないか。
そこで、NPO法人信越トレイルクラブは、日本国内でロングトレイルの取り組みを行っている地域や団体に加え、アメリカ東海岸 3,500km におよぶ「アパラチアントレイル(AT)」のメンテナンスを 90年以上にわたり担っている「ジョージア アパラチアン トレイル クラブ(GATC)」のメンバーを招き、メンテナンスの手法といった “ハード面” のみならず、トレイルを末永く運営していくための “ソフト面” を学ぶためのイベントを2日間に渡り開催する。
26日(土)のトークセッションでは、複数の国内トレイル管理団体の代表者も登壇する。「トレイルの持続的な運営」についてともに学び、考え、後世にバトンを渡していけるような場となることを願い、本イベントを実施するとのこと。
■10月25日(金)開催「実践!トレイルメンテナンス 〜 AT の視点に習う」
アメリカ東部のアパラチアン山脈に沿うロングトレイル「アパラチアントレイル (AT)」は、全長が約3,500kmにおよび、100年という長い歴史を持つ。そのATの一区間のメンテナンスを担うGATCは、 90年以上にわたり活動を続けており、担当する整備区間は 200km にも及ぶ。長年に渡り、長距離のメンテナンスを実践し続けてきたその体制や手法とは? GATCのメンバーとともに信越トレイルを歩き、実践的な手法や考え方に触れるワークショップとなる。
【10月25日(金)スケジュール】
09:00 受付開始 @光ヶ原高原キャンプ場駐車場
09:30 集合、概要説明、自己紹介
10:00 整備箇所(Section 5:関田峠~牧峠)に向けて出発
15:00 各自解散
17:30 希望者は焚火を囲むBBQ交流会へ(なべくら高原・森の家にて)
【参加費】
ワークショップ:4,000円(先着30名様限定)
BBQ交流会:5,000円 ※ドリンク付き
【ワークショップ集合場所】
光ヶ原高原キャンプ場駐車場
住所:新潟県上越市板倉区関田4046
■10月26日(土)開催「トークセッション」(なべくら高原・森の家)
●第1部:「地域とともに末永く歩むための、トレイルの在り方とは?」 9:30 ~ 11:45(9:00開場)
近年、国内で様々なロングトレイルが誕生し、今後新たに産声をあげる道もある。しかし、一本の道としてつながったトレイルを、その後どのように維持していけばよいのか。行政や土地所有者との調整から、トレイルを存続させていくための意識の醸成、協働者の獲得、メンテナンス体制の構築と実務、さらには財政的な課題にいたるまで、「地域連携」「持続可能性」というキーワードをもとに、これまでの方針や現状の課題、今後の展望を複数の国内トレイル管理団体の実例から紐解いていく。第1部終了後、ランチ交流会を予定。
【登壇者】
みちのく潮風トレイル / 松川 亮太 氏
あまとみトレイル / 林部 直樹 氏
常陸国ロングトレイル / 和田 幾久郎 氏
信越トレイル / 大西 宏志 氏
●第2部:「アパラチアントレイル整備団体「GATC」に学ぶ、持続的なトレイル維持・管理のためのアプローチ」(13:20 ~ 16:00)
90年以上にわたりATを支えているGATCは、どのような理念のもと、いかに地域とのつながりを育み、どういった課題や困難を乗り越え、組織として存続してきたのか。第1部の登壇者とともに、トレイルを持続的に維持・管理していくためのヒントを学ぶ。
【登壇者】
GATC 元会長 / Jay M. Dement 氏
アパラチアントレイルコンサーバンシー ビジター利用管理部門長 / Morgan Sommerville 氏 (zoom にて参加)
みちのく潮風トレイル / 松川 亮太 氏
あまとみトレイル / 林部 直樹 氏
常陸国ロングトレイル / 和田 幾久郎 氏
信越トレイル / 大西 宏志 氏
【参加費】
トークセッション:500円
【トークセッション開催場所】
なべくら高原・森の家
住所:長野県飯山市照岡1571-15
普段からトレイルを好み歩かれる方や、トレイルメンテナンスに興味がある方、観光資源の活用を検討している自治体の方など気軽に参加してみてはどうだろうか。