長野県の「東急リゾートタウン蓼科」は、標高1,300mの蓼科高原の広大な森にホテルや温泉、レストラン、レジャー施設が揃った総合リゾート。ホテルステイとともに、トレッキングまで楽しめる。そんなリゾートがおすすめする“八子ヶ峰トレッキングルート”を歩いてみると、周囲の高原をぐるりと見渡す大展望が待っていた。

■大パノラマが広がる「八子ヶ峰」

今回は女神茶屋の近くにある登山口から八子ケ峰を目指す

 森の中に600万平方メートルの敷地が広がる「東急リゾートタウン蓼科」は、ホテルステイとともに高原を満喫できるあらゆる施設が揃っている。ホテルやリゾート内の施設を利用するだけでも高原レジャーを十分堪能できるが、より広く自然を謳歌するならトレッキングに挑戦するのがおすすめだ。

 リゾート内には八子ヶ峰(標高1,869m)をまわるトレッキングコースの登山口があり、6時間かけてたっぷり歩く本格的なコースや、ほどよく歩ける3時間コース、手軽に楽しめる1時間など、さまざまバリエーションで自然を満喫できる。

リゾートからめぐる八子ケ峰トレッキングコース
登山口からしばらくは笹が群生する坂道が続いている。

あちこちにマップや道標があるのでルートを確認しながら進んでいく

 リゾート敷地以外の場所にある登山口まで送迎してもらうことも可能で、今回は女神茶屋に向かい、その側にある登山口から八子ヶ峰を目指すことにした。山頂から稜線や森を抜け、タウンまで下ってくるという3時間ほどのコースだ。

小屋まで登ると視界が開け、市街地や山並みがパノラマで見渡せる

 この登山口から八子ヶ峰の山頂部までは20分ほどの所要時間。稜線まで登りきると大パノラマのごほうびが待っている。八ヶ岳連峰の山並みがずらりと並ぶ景観や、南・中央・北の日本アルブスの眺めなど、有名どころの山々を大パノラマで見ることができる。

 山頂付近は平坦な場所で赤い三角屋根の小屋が建っているが、2023年に営業終了してしまったという。小屋の前には休憩にちょうどいい平地があり、景色を眺めながらひと息つくのにぴったりだ。

通り過ぎそうになったが、見逃さずにしっかり八子ケ峰東峰頂上の道標で記念撮影
どっしりとした存在感ある蓼科山にも見とれてしまう
稜線を横移動し、スキー場のリフトが見えるあたりが西峰山頂

 八子ヶ峰山頂部は笹や低木が多く、大展望のなかを歩けるので開放的な気分になる。振り向くと八ヶ岳連峰最北端の蓼科山がそびえ、進行方向にはなだらかな霧ヶ峰や美ヶ原が見える。右や左を眺めると、蓼科湖や白樺湖、女神湖などの湖水が点在。周囲の景色をキョロキョロと眺めながらトレッキングを楽しめる。

 ここから先はしばらく平らな稜線が続き、小屋から少し進むんだところに八子ヶ峰東峰頂上を示す白い道標がある。目立ったピークではなく、コースの横にちょこんと立っているので見逃さないよう注意しよう。

■森を下ってリゾートへ

木々で日差しがさえぎられ苔むした石が転がる場所は独特の雰囲気

 さらに先を進みスキー場の山頂あたりが西峰頂上。この先から森のなかを下ってリゾートへと戻っていく。ほぼ森歩きだが、苔むした石が転がるところや視界が開けるポイントなど、意外と景色に変化がある。木々に目を向けると、赤松が目立つ場所やドングリの実をつけたミズナラの森、高いカラマツが並んだエリアなど、植生が変わっていくのでおもしろい。

 また、カラマツは針葉樹でありながら黄葉するのが特徴。これだけカラマツが多いなら、秋は森一面が黄金色に染まるだろう。

赤松がチラホラと見られるポイントは笹やススキが生えており展望がいい
楕円形のギザギザとした葉が特徴のミズナラ。足元にはどんぐりが転がっている
高さのあるカラマツが並んだ森は圧巻モノ。木々の向こうには澄んだ青空が広がっている
カラマツは針葉樹だが、秋になると葉が黄金色に染まるのが特徴

■ゴールはホテルの目の前

大充実のトレッキングコースをめぐってリゾート内のホテル前に到着

 今回歩いた八子ヶ峰トレッキングコースのゴールは、リゾート内にあるホテルのひとつ「東急ハーヴェストクラブ蓼科本館」の目の前。リゾート内の主要施設を通るホテルラウンドバスが運行しているので、ここから別の目的地に移動も可能だ。

ゴール直前の見晴台からは八ヶ岳を見ることができる
森には栗の木もあり、秋はあちこちに実が落ちている
薄紫の花を咲かせるマツムシソウ。秋の高原の花の代表格だ
八子ヶ峰のトレッキングマップをチェック

<おすすめルート>
女神茶屋(登山口)→八子ケ峰→東急リゾートタウン蓼科
(所要時間:約3時間)