気候がよくなり、食欲も増す秋は絶好のバーべキューシーズン! 肉はもちろん、新鮮な旬の魚介が並べば、バーベキューが一層盛り上がること間違いなしだ。しかし焼き方によっては、せっかくの魚介も水分が逃げてカラカラになったり、焼きすぎて身が硬くなったりすることがある。
そんなときにおすすめなのが「カンカン焼き」。この調理方法であれば、貝類や甲殻類も水分を保ったまま食材本来の味が楽しめる。
■「カンカン焼き」って、なに?
カンカン焼きは、空の角缶に食材を入れて蒸し焼きにする調理方法。「がんがん焼き」とも呼ばれ、もともとは漁師が浜で暖を取るために使っていた一斗缶で牡蠣を焼いたことが始まりといわれている。カンカン焼きには牡蠣が使われることが多いが、牡蠣以外でもOK。ハマグリやサザエ、ホタテ貝などの貝類や、カニやエビなどの甲殻類がおすすめだ。
■カンカン焼きの作り方
材料
貝類、甲殻類 適量
大きめの角缶 1つ(筆者が用いたのは縦24cm×横24cm×高さ15cm)
酒(または水)100cc程度
●作り方
事前準備として、缶の蓋の真ん中あたりに蒸気を逃すための穴を開ける。筆者はドリルで開けたが、ペグの先を打ち付けるなどして開けてもよい。
殻つきの貝などは表面をよく洗い、缶の中に食材を入れる。このとき重なってもよいが、ホタテ貝など片殻で身が見えているものは一番上に置くと、身が潰れてしまう心配がない。
続けて酒を入れる。酒の用意ができないときは水でもOK。そのままの味を楽しみたいなら水、魚介特有の臭みを消したいなら酒など、食材や好みによって変えてみてもよい。
あとは蓋をしっかり閉めて、網の上に缶ごとのせて待つだけ。火の強さや中に入れている食材の量にもよるが、強火なら10〜15分程度が目安。
頃合いを見て中身をチェック! 貝の殻が開ききっていない場合は、再度蓋をして網の上に戻そう。エビは網の上で表面に焼き色をつけてから食べるのもおすすめ。
バーベキュー全般にいえることだが、火のもとでの作業となるため、取り扱いややけどには十分に注意してほしい。特に缶は熱くなるので、手袋の使用は必須だ。また、蓋を開ける際は温められた蒸気が一気に舞い上がるため、顔や身体を近づけないように安全対策はしっかり行おう。