「今日暑すぎません? 」という朝の挨拶が定番化しつつあるほど、今年は本当に暑い日が続いている。そんな暑いなかでのキャンプで怖いのは食中毒や食あたりである。体調不良者が出てしまうと、どんなに楽しいキャンプでも悲しい思い出になってしまう。
かくいう筆者も若い頃に、職場で行ったバーベキューの翌日に参加者がお腹の調子が悪くなって、業務に支障が出た経験がある。細菌の繁殖しやすい高温多湿の6月から9月にかけては食中毒が多発する傾向にある。特にアウトドアでは、冷蔵庫のように常に一定の低い温度管理が出来る環境にないため、注意が必要だ。
今回は「食品衛生責任者」の資格を持つ筆者が、この夏に食中毒を起こさないために気を付けたい3つのポイントを紹介していく。
■食品衛生責任者資格ってなに?
食品衛生責任者とは、食品営業を行う場合に必要な基本的な対応など、食の安全を守る知識をもった資格者だ。資格取得のなかで、食中毒等の発生原因や、食中毒発生を防止させるために必要な研修を受けている。
東京都保健医療局ホームページ/https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/law/sekininsya.html
■夏に食中毒が増える理由
夏場に食中毒が増える理由は、主に高温多湿の環境が関係している。気温が高くなると、細菌やウイルスが繁殖しやすくなる。特に、食品を適切に冷蔵保存しなかった場合や、調理器具や手の衛生管理が不十分な場合に、病原菌が増殖しやすい。
また、バーベキューなど野外での食事の機会が増えることも、食中毒のリスクを高める要因となる。さらに冷房の効いた室内や、冷蔵庫から外の暑い場所への温度差が食品の劣化を早めることもある。食中毒予防のためには、食材の適切な保存と調理、手洗いの徹底が重要なのだ。
厚生労働省ホームページ/https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html
■やりがちなNG 3選
⚫️1. 置く場所に困り、つい地面に置いてしまう
キャンプでは、限られたギアの中で生活をする。そのため、食材を置くスペースがなくなると、つい地面に置いてしまうことはないだろうか? 実は、自然界には食中毒の原因となる菌が広く分布しており、土にも食中毒の原因となる菌が隠れている。
食中毒の防止には、菌を「付けない」ことが大切である。そのため、食品はテーブルの上や、清潔なシートを敷いて置くことで菌の付着を防止してほしい。