■入場までに1時間待ち! 美笛恒例の設営場所争奪戦

キャンプ場チェックイン30分前でこの車列。先頭ははるか先

 キャンプ当日、11時チェックインに合わせ10時半現地到着を目標に自宅を出発。3連休ということもあり、道路も混みあっていたが予定通り現地に到着すると、目の前にはすでに20台以上の長い車列が。

 ちとせ美笛キャンプ場は1つずつ区画が決まっていないため、目の前に湖が広がる湖畔でのテント設営にはなるべく早いチェックインが重要なのだが、皆考えることは一緒のようだ。結局、筆者がキャンプ場ゲートを通過したのは11時半過ぎ。すでに湖畔には所狭しとテントが設営されていた。

■キャンプブームは安定化へ! まだまだ続くアウトドア人気

賑わう「ちとせ美笛キャンプ場」湖畔。テントとテントの間を通るのも一苦労だ

 湖畔は水遊びをする子どもたちや、SUPやカヌー、釣りを楽しむ人などで賑わっていた。キャンプブーム終焉が囁かれているとは信じがたい光景だ。湖畔近くにテントを建て2家族で訪れていた30代ファミリーに話を伺ってみた。

 「このキャンプ場はきれいな水で水遊びができるのが魅力ですね。子どもたちも自然の中で遊ぶのが大好きですし、せっかく自然豊かな場所に住んでいるので、満喫したいです」

 周辺のキャンプ場の数、混み具合、自宅からの移動のしやすさなど、さまざまな環境的要因が及ぼす影響はあるが、最近のキャンプは需要の増加から安定へ変化しつつある。

 コロナ禍、屋外レジャーのキャンプは需要が一時的に急増。しかし、コロナ収束とともに消費者の関心が他のレジャーや旅行に分散し、アウトドア用品やキャンプ場の利用者数はピーク時と比較すると減少傾向にある。

 しかし、2024年7月の3連休の様子を見る限り、コロナ以前からキャンプの魅力にはまっている人や、コロナをきっかけにキャンプに日常にはない楽しさを見出した人たちなど、「本当のキャンプ好き」を中心に、今もなおキャンプ人気は継続中。言い換えれば、これまでのあるべき姿に戻ったとも言える。

 キャンプと聞くと「外では寝られない」「虫が苦手」といった声も聞こえてきそうだが、今やテントを張るだけがキャンプではない。自然の中とは思えないほど整った設備と豪華な料理が魅力のグランピングや、より遠くへ移動しながら自由に楽しめる車中泊など、スタイルも多様化。物は試し。キャンプをまだ知らない人も、ぜひ一度体験してみては。

●ちとせ美笛キャンプ場

住所:〒066-0285 北海道千歳市美笛
電話:090-5987-1284

URL:https://www.shikotuko.jp/