夏は登山をはじめとしたアウトドアアクティビティが盛況になる季節だ。夏山登山の計画を練っている人も多いことだろう。そんな夏山の大敵は、やはり暑さ。関東在住の筆者は、すでに夏バテ気味。食が細くなってしまい、冷たくさっぱりしたものばかり口にしたくなる。
しかし、山でそんなことは言っていられない。エネルギー不足で動けなくなってしまう「ハンガーノック」予防のため、行動食をきちんと食べて積極的にカロリーを摂取しないと最悪の場合、行動不能に陥ってしまうのだ。
夏山は好きだが、暑さでどうしても食が進まない。カロリー豊富な甘い行動食は少しツライ。そんな筆者が実際に夏山で口にしている「バータイプ」の行動食を3つ紹介するので、ぜひご覧いただきたい。
■筆者の定番行動食は、カロリーメイトとSOYJOY
バータイプの行動食の定番といえば、筆者はカロリーメイトを真っ先に挙げる。カロリーや含まれている栄養素、購入の容易さ、そして価格などさまざまな面で優れているだけでなく、常温での長期保存も可能なため、季節を問わず登山の行動食として最適なのだ。
次点として挙げたいのは、SOYJOY（以下ソイジョイ）だ。カロリー量こそカロリーメイトに劣るが、ソイジョイは血糖値の上昇を穏やかにしてくれる「低GI食品」であり、大豆を使用しているのでタンパク質も摂取できる。そのため、炭水化物が多くなりがちな登山での栄養補給として心強い。
なにより、カロリーメイトとソイジョイは味のバリエーションがあり、複数の味を組み合わせることで飽きがこないのも嬉しいところだ。カロリーメイトとソイジョイを以上のような理由から筆者は行動食として、いつも持ち歩いている。
■夏山で感じる行動食の食べづらさ
筆者はカロリーメイトとソイジョイを季節問わず行動食として登山へ持っていくと記したが、これらを「食べにくい」と感じることがある。それが夏山だ。
食べると、たちまち口内の水分が奪われる。さらに喉が渇き、引っかかる感じがする。栄養価や携帯性では優れているが、暑さですぐにバテる筆者は食欲も減退しがちで、食べづらさのせいで行動食に手が伸びなくなってしまう。
また、甘い味が多いことも暑い時には不向きに感じる。夏山では熱中症の予防としてスポーツドリンクを飲む機会が増えるが、口の中が常に甘くなってうんざりすることも。
ハンガーノックを防ぐためにも食べなくては……、しかしながら食べるのがつらい。そんなジレンマから解放されるため、筆者が夏山での行動食に求めたのは喉の通りがよく、口の中がパサつかないものだった。
できることなら塩味も欲しいし、食べやすく携帯しやすいバータイプがいい。こんな筆者の要望に応えてくれたバータイプの行動食を紹介しよう。
■もちもち食感のバータイプおにぎり
UHA味覚糖の「もち麦満腹バー」は、ほんのりと塩味があってもちもちとした食感で食べ応えがあるだけでなく、常温での保存が可能で腹持ちがよい。
また、表面はしっとりしているが口の中がべた付かず、片手で簡単に食べられるバータイプのおにぎり。筆者が携帯している「十六雑穀プラス」と「ごま鮭」以外にも「トマトリゾット味」「鯛と帆立の出汁仕立て」「焼きおにぎり風味」と味のバリエーションも豊富だ。
ただし、糖質とカロリーをカットしたヘルシー志向の食品であるため、単体でエネルギー補給するには少々心もとない。
そのため筆者はカロリーメイトなどの高カロリーのバータイプと組み合わせて食べるようにしている。こうすることで甘味ばかりになってしまいがちな行動食を食べた際の口内のリフレッシュができ、同時に食事としての満足感も得られるからだ。
●商品情報
UHA味覚糖「もち麦満腹バー」 https://www.uha-mikakuto.co.jp/manpukubar/
■糖の吸収を緩やかにするお餅ベースの行動食
セロトーレ株式会社の「Enemoti（エネモチ）」は、1本当たりのカロリーが145kcalのお餅だ。炭水化物を豊富に含んでおり、登山などの持久力を必要とするシーンにぴったりである。
また、消化吸収速度の遅い糖質「パラチノース」を使用しているため、血糖値を急上昇させることなくスタミナの維持が可能になる。
筆者は、「クルミ餅」と「塩餅」を携帯。このほか「甘酒餅」も販売中。お餅ベースでありながら甘いだけでなく、ほのかな塩味もあるので食べやすい。
「塩餅」には、食塩相当0.9g（ナトリウム約355mg）が含まれているので、夏山での塩分補給も兼ねて携帯している。
