■「御座山」って、読めますか?
最後に紹介する御座山の標高は2,112m。周りが開けた山頂からは、八ヶ岳連峰をはじめ、南アルプスや北アルプス、浅間山や奥秩父まで、360度の大パノラマが楽しめることで知られ、日本200名山のひとつにも選ばれています。さらに、この時期は山頂周辺のシャクナゲを目当てに登る登山者も多い山です。
ちなみに、正しい読み方は「おぐらやま」。「ござやま」ではありません。天皇が座る高御座(たかみくら)が名前の由来とする説もあり、昔から景色が良かったことが窺い知れますね。
■なかなか登り応えのある体力派向けの山
山頂に至るルートの選択肢は、山頂から見て北側にある長者の森、白岩登山口から入る2つと、南側にある栗生登山口から登り始める3つ。もっとも歩きやすく、アクセスもしやすいのは長者の森からスタートするルートですが、コースタイムは6時間弱、累計標高差も1,800m近くと、日帰りとしてはなかなか登り応えのある体力派向けの山です。
今回紹介する栗生登山口からのルートは、アクセスが今ひとつな分、登山者の姿は少なく、静かな山歩きを楽しみたい方にはぴったりの選択肢です。
■山頂からの景色は圧巻!
ルートはひたすら登りが続く修行系です。鎖場を抜けて、周りに岩が増え始めると、稜線はもうすぐそこ。ゴツゴツした岩の稜線を歩き、真新しい避難小屋を右手に進むと、やっと森が切れて視界が開けるところが山頂です。
ここまでずっと森の中を登り続けてくるため、ここから見られる壮大な景色はかなりのご褒美感があります。特に南から北まで丸っと見える八ヶ岳は圧巻ですので、ぜひ梅雨の晴れ間を狙って登ってみてください。