■日本最古の山!? 国生み神話ゆかりの「淡路富士」先山(せんざん・標高448m)洲本市

「淡路四国第一番霊場」と書かれた千光寺

 先山は、淡路島中部の洲本市にある、標高448mの山である。先山山地の最高峰で、市街地から見ると、独立峰の富士山のように裾野が長く見えることから、「淡路富士」の愛称で親しまれている。

 この山こそが、「国生み神話」で、最初に誕生した山だ。あくまで伝説の中の話だが、日本最古の山の頂を踏める喜びを噛み締めよう。

国生み神話ゆかりの道を歩く 「淡路富士」先山への登山コース(国土地理院地図より引用)

●「国生み神話」が色濃く伝わる先山千光寺と岩戸神社

天照大神を祀る「岩戸神社」

 先山の山頂には千光寺(せんこうじ)という寺があり、四国にある88か所の弘法大師ゆかりの札所の総称である「淡路四国八十八ヶ所」の第一番の札所になっている。麓から階段の参道が整備され、とても歩きやすい。

 参道を進み、千光寺手前まで来ると、分岐に差し掛かるので、岩戸神社(いわとじんじゃ)へ寄り道をしていこう。岩戸神社には、天の岩戸(あまのいわと)と呼ばれる巨岩の奥に通じる洞窟に姿を隠したとされる、天照大神(あまてらすおおかみ)を祀られており、こちらも「国生み神話」ゆかりの地となっている。

 いよいよ辿り着いた千光寺境内には、国の重要文化財に指定されている梵鐘(ぼんしょう)のほか、運慶作といわれる仁王像など見どころが一杯だ。境内を進むと、そこには「洲本八景」の1つに数えられる、先山山頂からの絶景が待っている。

厳格な雰囲気を醸す千光寺の本堂
千山山頂から洲本市の市街地を見下ろす
千光寺の仏像

●【MAP】先山

住所:〒656-0017 兵庫県洲本市上内膳