■白駒池から高見石小屋へ

白駒池から高見石小屋まで続く登山道
苔をよく観察してみると、小さなきのこが生えていた

 白駒池から高見石小屋までは、池の西側から延びている登山道でアクセスできる。序盤は整備された木道を歩くが、徐々に勾配のある登山道へと変わっていくため、必ず登山靴を履いて歩こう。

 道中は白駒池の周囲と同様に、苔と原生林のすばらしい風景が楽しめる。また、苔の周りには小さなキノコが生えていることがあり、とても可愛らしいのでよく観察してみよう。

高見石小屋の看板。文字は木の枝で描かれている
高見石小屋名物のあげパン5種類セット
高見石からは白駒池と周囲に広がる大自然が見渡せる

 白駒池から高見石小屋までは、40分ほど。小屋の名物は喫茶営業時間に販売している「あげパン」。注文を受けてから揚げてくれるため、熱々でサクサクふわふわの触感が楽しめる。

 種類は「きなこ・ココア・抹茶・チーズ・黒ゴマ」の5種類で、そのなかから2種類を選ぶセットか、全種類セットがあり、繁忙期(土日祝等)は全種類セットのみの販売となる。ちなみに筆者は全種類セットをいただいたが、特にチーズ味が洋風テイストでお気に入りだ。5種類となると多いと思うかもしれないが、1つがおはぎくらいのサイズのため、ペロリと食べられた。

 また、高見石小屋のすぐそばには「高見石」があり、小屋の脇から登れる。大きな岩が積み重なってできた岩山で、頂上からは白駒池を上から眺めることができる。足場の悪い岩の上を歩くため、ゆっくりと慎重に進もう。

●高見石小屋

営業期間:通年営業(不定休有)
喫茶営業時間:10時~14時

ホームページURL:https://takamiishi.com/menu/786023

■梅雨に輝く苔の森を見に行こう

 梅雨は雨が多いため、登山者にとっては憂鬱な季節かもしれない。しかし、山の自然にとっては潤いをもたらしてくれる恵みの雨といえるだろう。山の上から眺める絶景もよいが、足元に広がる艶やかな苔と原生林の風景を眺めに、白駒池周辺に足を運んでみてはいかがだろうか。

 なお、天気の急変も多いため、晴れや曇りの日でもレインウェアや折り畳み傘を携行するなど、雨対策は必須だ。事前の天気予報の確認も入念に行いたい。

●白駒池

住所:〒384-0704 長野県南佐久郡

【行程とタイムスケジュール】
白駒池有料駐車場(09:00)→白駒池(09:15-09:55)→高見石小屋(10:35-12:00 ※休憩)→高見石(12:10)→高見石小屋(12:20)→白駒池(13:00)→白駒池有料駐車場(13:15)