■立ち寄りスポット
古法華自然公園には「加西アルプス」以外にも、時間があれば立ち寄りたいスポットがいくつかある。
●古法華寺
善防山と笠松山の谷間にある古法華寺は、NHK大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』のロケ地となった寺。古法華石仏という石仏群が有名で、京都の「愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)」を彷彿させるようなユニークな石仏も楽しめる。
寺の裏には笠松山へ登る登山口。笠松山だけを訪れるのであれば、「古法華寺ルート」がおすすめだ。
●古法華池
「8の字縦走コース」でも傍を通るが、古法華池は風光明媚なスポットである。池を眺めながらゆっくりできる場所も多く、縦走登山のお昼休憩におすすめだ。
●古法華自然公園キャンプ場
古法華自然公園キャンプ場は、古法華自然公園西側にある人気の無料キャンプ場。利用するには予約が必要だ。平日でもキャンパーで混雑しており、とても賑やかな場所である。
キャンプ場前の道をさらに西へ進み、古法華自然公園を抜けると、「ラジオ体操考案者 大谷武一(おおたにぶいち)生誕の地」の碑がある。
●王⼦⽫池親⽔公園
王⼦⽫池親⽔公園は、古法華自然公園の東端にある溜池公園だ。「加西アルプス」の登山口でもあるこの公園は、溜池が多い播州の中でも美しい景色で知られている。
池の中央に浮かぶ王子皿島にかかる眼鏡橋は写真素材にもよく使われている写真映えのする橋。「加西アルプス」の登山後には、ぜひ立ち寄りたい。
■「加西アルプス」へのアクセス
加西アルプスは、車を持っている人も持っていない人も、訪れやすいスポットだ。
「8の字縦走コース」の登山口、大手門登山口は王⼦⽫池親⽔公園駐車場の真向かい。北条鉄道播磨下里駅から徒歩750m、10分前後で到着する。車で「加西アルプス」を訪れる人は、たいてい王⼦⽫池親⽔公園駐車場に車を停めているようだ。
また電車で訪れる場合、ノスタルジックな播磨下里駅という楽しみもある。木造の駅舎、写真映えする駅のホームにまっすぐな線路、懐かしい雰囲気の待合室など、鉄道ファンでなくてもたくさん写真を撮ってしまうスポットだ。
今回紹介した「加西アルプス」は、終始絶景が連続する山だ。登山道には名物スポットも多い。周辺にも見どころはたくさんあり、丸一日楽しめる場所である。週末には多くの登山客がやって来るというのも納得だ。
なお、筆者が歩いた「8の字縦走コース」は、休憩30分を含めて合計4時間。写真を撮りながらかなりゆっくり歩いたタイムである。何度でも訪れたいと思うほど、よい山であった。