■源頼朝が激怒!? 無実山の言い伝え
今回紹介する房州アルプスのルートで唯一のピークであるのが、無実山だ。無実山の山頂は木が生い茂っており、眺望はないが面白い言い伝えが残っている。
かつて源頼朝がこの道を馬に乗って通過中、椎の実が頭に当たって激怒し、「花は咲いても実はなるな」と椎の木に八つ当たり、以来「みやまの椎の実がならなくなった」という伝説がある。椎の木は源頼朝を傷つける意図はなく、無実であり、それ以降この山を「無実山」と呼ぶようになったそうだ。
無実山の山頂は登山道から外れており、案内もないのでうっかり通り過ぎてしまわないよう気をつけよう。地図アプリを用意しておくと見逃しを防げる。
無実山の山頂から30分ほど歩いたところで登山道は終わり集落に到着する。そこから林道を使ってもみじロードに合流するので、歩いて駐車スペースまで戻り、車を回収しよう。途中、もみじロード沿いに「地蔵堂の滝」があり、滝の景色を楽しめる。
もみじロードを40分ほど歩くと、林道鹿原線との合流地点の駐車スペースまで戻ってくることができた。スタートしてからぐるっと周回するのにかかった時間はおよそ2時間30分、距離にすると10.4kmほど。勾配の急な箇所はなく、のどかな山歩きを楽しむことができる。
長いコースではないので、ハイキング後の時間も有効に使えるだろう。房総半島の観光と合わせて、千葉県・房州アルプスを歩いてみてはどうだろうか。
●【MAP】無実山