■風に踊るフライが魚を誘う新境地!

風裏でひっそりとドライフライを浮かべてみたりもしました

 直近の放流から時間が経っているのと、強風のせいでしょうか。釣り人はぽつりぽつりという感じで、それほど混んではいません。人気の釣り場で比較的自由に場所を選べたのは、きっと風のおかげですね。

 強い風に負けないよう、短め、太めのリーダーシステムにしました。さざなみ立つ水面が釣り人の気配を消してくれることに期待しつつ、キャスティングもままならないので近距離での勝負です。サイドキャスト、背中で風を感じながらフライを運びます。ときに風裏になるような場所ではドライフライを試したりもしました(釣れませんでした)。

少し風が収まると、水中にゆらめく魚影が確認できます

 フライをキャストしてもラインやロッドが風に煽られて予定にない動きをしてしまいます。しかし、時に自分の技量では再現できないような生命感あふれる動きをフライに与えてくれることもあります。その動きに釣られるように黒い影が素早く横っ走りしました。成熟したニジマスがドロッパー(枝鉤)に結んだロイヤルコーチマン(ウェット)に食い付いていました。
※漁協のレギュレーションにフライフィッシングにおけるドロッパーの使用可能の明記あり。

この日の日中に大活躍してくれたウェットフライ。ロイヤルコーチマン
体側のレッドバンドが鮮やかなニジマスも釣れました

 午後になり、風がだいぶ落ち着いてきました。流れの隙間からゆらめく魚影が確認できます。楽しみにしていたサイトフィッシング! 姿を確認できる魚を狙うのは、反応を直に見ることができ勉強にもなります。しかし百戦錬磨の魚たちは容易にはフライを咥えてくれません。あの手この手で色々と試しながら夢中で釣りを続けました。なんとなく様子は掴めたので、冬季はもちろん、来春に渓流釣りが解禁したら再訪したいです。

運動能力の高い元気なニジマスは走ったり盛んにジャンプしたりとスリリングなやり取りです