■登山道が「凍っていた」
気温がマイナスになると、雪が降らなくても登山道は凍結する。特に濡れた岩場や木道は凍っている場合があるので、谷沿いのルートを歩く時は特に注意が必要だ。転倒で済めばまだよいが、場所によっては滑落する危険性もある。
対策としては、気温が低い日にはなるべく日当たりのよい尾根ルートで山行を計画したり、軽アイゼンやチェーンスパイクなどを携行することをおすすめする。
■意外にもスマホの「バッテリーの消耗」が早かった
スマートフォンのGPSアプリを使っている登山者も多いだろう。しかし、低温下ではスマホのバッテリーの消耗が早いことを知っている人は意外にも少ない。
気温の低い日はサコッシュやバックパックからスマホを取り出して外気に触れた途端に、電源が落ちてしまうことがある。GPSアプリなどを起動させながら歩いていたり、カメラ機能を使ったりしながら登山している場合は、さらにバッテリーの消耗が早くなる。
おすすめはGPSアプリ以外に紙地図やコンパスなどを持参することだが、読図力は一朝一夕にして習得できるものでもないので、スマホ用の予備バッテリーは必ず持ち歩こう。
■「雨や雪」が降ってきた
市街地のお天気が晴れ予報でも山では冷たい雨や雪が降ることがある。夏場の雨は気温が下がって気持ちいいこともあるが、冬場は低体温症になるリスクが高い。
レインウェアは必ず装備しておこう。雨雪だけでなく風除けにもなる。レインウェアだけで寒い場合は、フリースなどを重ね着することもできる。また手袋も必携で、必ず防水性のあるものにしよう。
■12月の低山を楽しむたに
上記の5点を備えて登山するだけで冬山への不安も減り、集中して山歩きが楽しめる。
登山中に雪が降ってきても備えさえあれば慌てる必要はなく、逆に美しい景色をラッキーと思える心の余裕も生まれるかもしれない。ぜひ準備万端で冬の登山にのぞもう。