■山にはない心地よさ「海沿い歩き」

海岸沿いに広がる海と地層の岩を眺めながらのんびり歩く(撮影:山歩ヨウスケ)

 白浜毘沙門天からはすぐに海岸に出ることができ、そこからまた海岸歩きになる。海岸沿いの景色を楽しみながら、心地のいい潮風を受けて歩くのは山歩きでは感じることのできない海沿いを歩く魅力と言える。
途中にあるバリエーション豊かな道も歩いていて楽しませてくれる。さえぎるものが少なく、どこにいても景色が楽しめるのもいいところだ。

険しい崖沿いに設置された遊歩道。アスレチックに来たようで楽しめる(撮影:山歩ヨウスケ)

■岩礁のみちの見どころ「盗人狩」

 白浜毘沙門天からはまた海岸を歩き、「毘沙門湾」を越えると、「海食の洞窟」と岩礁のみちでの一番の見どころとなる景色、「盗人狩(ぬすっとがり)」になる。

 「海食の洞窟」は海によって侵食されてできた巨大な洞窟で、その迫力は想像以上である。

実際に見るとかなり巨大な「海食の洞窟」(撮影:山歩ヨウスケ)

 海食の洞窟を楽しんだ後に現れるのが「盗人狩」だ。高さ30mもある断崖で、昔、追われていた盗賊がこの山の端まで来て下を見ると、恐ろしい断崖に足がすくんで動けなくなり、たやすく捕まったことが名前の由来となっているそうだ。

盗人狩の断崖。30mもあり、近くから見ると大迫力。盗賊の足がすくんだという言い伝えもうなずける(撮影:山歩ヨウスケ)

 盗人狩までくるとゴールは近い。15分ほど歩くとヨットハーバーが見えてきて、ゴールの「宮川湾」となる。

宮川湾と崖の上に見える大きな風力発電がゴールの目印(撮影:山歩ヨウスケ)

 宮川湾まできたら、「宮川町バス停」から35系統のバスで三浦海岸駅に戻るか、マイカーの場合には松輪で下車して車を回収することができる。時間と体力に余裕がある人は、往復して海を満喫するのもいいだろう。

 日差しが心地よくなってきた季節にこそ、海岸沿いを歩いて新鮮な感覚を味わってみてはどうだろうか。

●【MAP】剱崎

●【MAP】間口漁港