兵庫県丹波篠山市にある多紀アルプスは、多紀連山とも呼ばれ、丹波修験道の発祥の地として知られる。雲海や紅葉など、四季折々の絶景が楽しめる登山スポットとして人気が高い。今回は、多紀アルプスの中でも代表的な御嶽(みたけ)と小金ヶ岳(こがねがだけ)を紹介する。
御嶽は階段地獄で有名な初心者向けのコース。小金ヶ岳は岩場や鎖場が多いスリル満点のコースだ。どちらも大たわ峠にある、大たわ駐車場から1時間前後で登頂可能なのが魅力である。
大たわ峠には「フォレストアドベンチャー・丹波ささやま」というアウトドアパークがあり、木々の間をわたるアスレチックやジップラインなども体験できる。登山とアクティビティを組み合わせて、多紀アルプスを遊び尽くすのもおすすめ!
■名物「階段地獄」にチャレンジできる御嶽
御嶽は標高793mの多紀連山の主峰。「関西百名山」や「ふるさと兵庫50山」に選ばれるなど、丹波を代表する名峰だ。古くから信仰の対象となってきた山で、丹波修験道の発祥の地でもある。
御嶽は大たわ峠にある大たわ駐車場から、1時間前後で登頂可能だ。登山道の名物は、「階段地獄」。修験道の山なので、先が見えない階段にめげないメンタルを鍛える修行だと思えば、地獄も少しは楽しめるかもしれない。
登山道はわかりやすい尾根道。迷いにくく、難易度は低いため、初心者でも安心だ。山頂からの眺望は悪くないが、登山道にいくつかある眺望スポットのほうが景色がよい。見えるのは山ばかりで、丹波が明智光秀が攻めあぐねた山国であることがよくわかる。しばしば小金ヶ岳全体がきれいに見えるのもうれしい。
山頂の100mくらい手前に修験道の祖である「役行者(えんのぎょうじゃ)の石室」があり、ここが霊山であることを意識させられる。石室からの眺望もよい。
なお、石室から南へ20m下ったところに「避難小屋」の道標。実際は小屋ではなく簡易トイレが置いてある東屋だったが、悪天候時の避難にはありがたい施設だ。
●御嶽
・住所:〒669-2361 兵庫県丹波篠山市丸山