■常念乗越で身軽になってから目的地の常念岳山頂へ

テント場から常念岳に続く登山道。この急な斜面をジグザグと進み、山頂を目指す(撮影:山歩ヨウスケ)

 キャンプ地から山頂までは急な登りが続く。山頂まで距離は1kmほどだが、標高差が400mあり、一気に登るので体力勝負。景色こそ楽しみながら登れるが、単調な道が続くので長く感じる。標高も高くなってくるので、息が切れないよう意識してペースを落としながら一歩一歩進むことをおすすめする。

振り返ると小屋が小さくみえるので高度差を実感できる(撮影:山歩ヨウスケ)

 山頂付近はゴロゴロとした岩も多く、歩行には注意が必要。1時間15分ほどで山頂に到着。山頂からはキャンプ地からは見えない山々まで一望することができ、北アルプスの雄大さと奥深さを実感させてくれる。

キャンプ地からは見ることのできなかった山々が見える(撮影:山歩ヨウスケ)

 雲がなければ360度パノラマを楽しむことができたのだが、あいにくこの日は麓からの上昇気流で市街地方面は雲に覆われてしまっていた。それでも稜線上にかかる雲と空とのコントラストは、日常では見ることのできない景色として楽しませてくれる。

稜線を境に雲がかかる。視界は制限されるがダイナミックに感じることができる光景だった(撮影:山歩ヨウスケ)

 キャンプ地までの下山は1時間ほどだが、斜面が急で、ゴロゴロとした岩場の登山道なので歩行の際には登り以上に慎重に。