暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったもので、酷暑ともいうべき今年の夏もようやく涼しくなってきましたね。これからの季節は紅葉がきれいな季節ですが、本格的に木々の葉が色づくにはもう少し先でしょうか。
お彼岸の時期に咲くことからその名がついたという彼岸花。埼玉県・日高市にある巾着田では国内最大級、500万本の曼殊沙華(彼岸花)が今まさに、見頃を迎えています。
■極楽浄土は埼玉にあった! 見渡す限り赤に染める500万本「曼殊沙華」
昭和40年代後半に巾着田の用地を日高町(現在の日高市)が取得。藪や竹林、葦に覆われていた当時の巾着田を整備したところ、秋に一斉に曼殊沙華が咲きほこったという。高麗川に隣接しているため、増水などにより流れてきた漂流物に混じった球根が漂着。この地に根付き、群生したものだとされている。
現在では、散策路も整備され、県内はもとより、遠方からも多くの人が訪れる埼玉県の秋の風物詩となっている。
500万本の曼殊沙華が一面に咲く絶景には言葉を失うほど。眺めていると、まるでここが彼岸か、極楽浄土かと思うほどに荘厳的な美しさに包まれる。
■そもそも何で巾着田って呼ばれているの!?
曼殊沙華が咲く巾着田。近くを流れる高麗川の蛇行によって形成され、巾着の形に似ているところから「巾着田(きんちゃくだ)」と呼ばれるようになったという。
一面に咲きほこる花々に夢中になってしまうためか、その形は分かりづらいが、巾着田のすぐ近くにある日和田山に登ると、その形を実感できるほどに見渡すことができる。地図で見ると一目瞭然だが、それでは少し味気ない。巾着田からはゆっくり歩いても50分ほどなので、ハイキング気分でその姿を眺めてみるのもいいだろう。
■日和田山から一望! 河川の蛇行によって形成された巾着田
巾着田と向かい合うように位置する日和田山。標高も305mというところから曼殊沙華の鑑賞とセットでハイキングを楽しめる低山として親しまれている。
山頂近くの金毘羅神社への参道ともう言うべき登山道を登ると、山頂近くにある神社からは巾着田を一望することができる。自然の流れが生み出したまさに“巾着”の形をこの目で確かめてみるのもいいだろう。
巾着田では曼殊沙華の見頃に合わせて「巾着田 曼殊沙華まつり」が開催されている。当初は10/1(日)までの予定であったが、今年は暑さのためか、開花が遅れ10/6(金)まで延長された。
ようやく秋めいてきたこの季節。外に出かけるのも快適で楽しくなりますね。それぞれの季節ごとに楽しめる自然や風景を、皆さま楽しまれてみてはいかがでしょうか。
巾着田 曼殊沙華まつりHP:https://hidakashikankou.gr.jp/manjushage/
●【MAP】巾着田