●手順3. 水平になるよう、左右の高さを合わせる

 左右の高さを調整し、ハンモックが水平になるようにしよう。これでハンモックの中で横になったときに頭が下がるのを防げる。

左右どちらかが下がってしまうことがないよう、設営後は水平になっているか確認し微調整を(撮影:山歩ヨウスケ)

 微調整には「ウーピースリング」が便利だ。ハンモックとツリーベルトと繋ぐためのロープのようなもので、無段階で調整できるため、設営後の長さ調整が容易で、慣れていない人でもハンモックの設営がうまくいく。

ツリーベルトとハンモック本体を繋ぐ「ウーピースリング」。これを使うとハンモックの調整が簡単にできる(撮影:山歩ヨウスケ)
強度の高いポリエステルやダイニーマが使用されて作られている「ウーピースリング」(撮影:山歩ヨウスケ)

 ウーピースリングやツリーベルト、ハンモック本体をそれぞれを繋ぐために使うのがクライミングなどで使われている「カラビナ」という道具だ。

 クライミング用のカラビナは人の体重をしっかり支えられるよう、耐荷重が高い。ハンモックに付属されているカラビナも同様に人の体重を支えられるよう頑丈に作られている。

クライミング用のカラビナ。ハンモック本体とウーピースリングを繋いだり、ウーピースリングとツリーベルトを繋ぐのに役に立つ(撮影:山歩ヨウスケ)

●手順4. アーチを描くように調整

 最後に、ハンモックで快適な寝心地を確保するために「アーチ」を描くように設営しよう。ピンと張っている状態では、ハンモック本体がうまく体を包み込むことができず、寝心地が悪くなってしまう。また、落下の原因になりかねないので気をつけたい。

コクーンのハンモックは一定のアーチを簡単に作れるよう、「リッジライン」がはられているので初心者でも設営しやすい(撮影:山歩ヨウスケ)

 一部メーカーのハンモックには「リッジライン」という機能が備わっている。これはハンモックの端と端を繋ぐためのロープで、一定のアーチを持たせるのに便利な他、ライトなどを吊るすこともできる便利なアイテムだ。

 設営が完了したら必ずハンモックに座ってみて、実際に横になり、地面と干渉しないか、寝心地は問題ないかを確認すること。筆者は確認を怠って、寝ている時にハンモックが地面に干渉してしまっていたことがある。

 朝起きたら、地面で寝ていたなんてことがないように最終確認は忘れずに。

■普段のキャンプとは一味違うハンモックキャンプを楽しもう

 ハンモックは設営の手間がかかると思われがちだが、慣れてしまえばテントよりも早く設営できる。いつものキャンプにハンモックで変化を加えてみてはどうだろうか。