アウトドアに出かけるにあたって、自然のなかで飲むお酒を楽しみにしているキャンパーは筆者だけではないだろう。行き先が決まったら「今回はどのお酒を飲もうか……」と準備する時間の楽しいこと、吞んべえ諸氏にはマリアナ海溝より深くご理解いただけると思う。

 しかし、どうだろう?  実際にキャンプ場で周りを見渡してみても、缶ビール、缶チューハイがほとんどで、こだわっている人でもハイボールが関の山。あなたのアウトドア呑みはマンネリ化していないだろうか?

 もっとアウトドア呑みを楽しもうじゃないか!  ということで、年間365日、うるう年には366日、毎日お酒のことを考えているJSA認定ソムリエ歴5年の筆者が「アウトドア呑み」5パターンを提案する。

 お酒の種類だけでなく、グラスにもこだわることでグッと幅が広がる。やってみて失敗した「おすすめしない飲み方」もご紹介するのでぜひ最後までお付き合い願いたい。

■1. 缶チューハイ×ICE BOXは簡単なのに相性抜群

難易度:★☆☆

いちばん気軽かつ間違いのない組み合わせ

 ICE BOXは森永製菓が販売しているグレープフルーツ味のクラッシュ氷菓だ。ここに缶チューハイを注ぐだけ。簡単すぎて拍子抜けするが、どの味のチューハイを選んでも不思議と相性は抜群である。

 何よりのメリットは、氷もグラスも用意しなくていいこと!  現地のスーパーやコンビニで簡単に揃うから準備するものが何もない。ちなみにハイボールも美味かった。アイスボックス恐るべし、だ。

■2. スプリッツアー×フォールディングカップは、ごくごく飲める最高のチルドリンク

難易度:★★☆

うだる暑さの午後にはコップで飲むスプリッツァーがよく似合う

 スプリッツァーは、白ワインを炭酸で1:1に割るだけのシンプルなカクテルだ。知ってはいてもやったことのある人は少ないかもしれない。しかし、これが実にいい。コンビニのカジュアルな白ワインでも、炭酸を注ぐだけであら不思議、一気にチルドリンクに早変わりする。

 美味しくつくるポイントは、あまり高いワインを選ばないことだ。お安めのシンプルでフレッシュなワインのほうがアウトドアの雰囲気に合う。

 ごくごく飲める形状のタンブラーだとなおよいが、アウトドアに持っていくには場所をとりすぎる。そこでおすすめなのがフォールディングカップ。折りたたむと小さくなり手軽に持ち運びできる。私が愛用しているのは、SEA TO SUMMITのXカップだ。大きさがちょうどよく飲みやすい。