ハンモックを展開してみると(束ねてある末端部を解く)、長方形であることがほとんどです。つまりハンモックのサイズは、この長方形の縦と横の長さをどう設定するかによって決まります。

 サイズは横になったときの印象(寝心地)に影響します。一般的にサイズの小さなものほど寝心地はタイトに感じやすく、逆にサイズの大きなものほどゆったりと体を伸ばしやすいといわれています。しかし、この寝心地については個人の好みが反映される部分であり、生地の伸縮性によっても変わるため、サイズの違いによってハンモックの優劣を一概に判断するのは難しいでしょう。

 では、ハンモックはなにを基準に選べば良いのでしょうか。

■必要な長さは「身長の1.5~1.7倍以上」がひとつの目安

長さは使用者の身長が基準、幅は120〜150cmが目安です(イラスト:東海林巨樹)

 体をしっかり包み込むような寝心地を好むなら、なるべくサイズの小さなものを。体を伸ばしてゆったり使えるものを好む場合は、なるべくサイズの大きなものを選ぶといったように、あくまで目安としてください。

 ハンモックの全長は、ユーザーの身長によって必要な長さが変わります。現在流通しているアウトドア用ハンモックの全長は、短いもので約240cm、長いものでは330cmを超えます。これほど長さに差があるにもかかわらず、ハンモックには適応身長の記載がない場合がほとんどです。それは長さが体格にぴったりとフィットしている必要がないからでもあります。ハンモックの全長が身長と比較して長すぎたとしても問題はありません。問題なのは、身長に対してハンモックの全長が短い場合のみです。

全長が長い分には問題ありません

 ハンモックメーカーのなかには、大柄な体格のユーザー向けに全長の長いロングモデルを用意している場合があります。身長が6フィート( 約182cm)未満のユーザーには全長300cmのモデルを、身長が6フィート(約182cm)を超える場合は、全長を30cmほど長くしたロングモデルを推奨しています。ロングサイズを提供する複数のメーカーが、おおむねこの基準に沿って製品を提案しています。この基準から見えてくるのは、必要な全長は「身長の1.5~1.7倍以上」であるということ。この基準を下回る場合は、使っていてストレスを感じる可能性があります。