■幅は最低でも「120cm」、泊まりで使うなら「150cm」が目安

 また、適正な幅を持たせることも、ハンモック上で適正なポジション(体を横にするなど、いろいろな体勢)を得るために欠かせません。現在流通しているアウトドア用ハンモックの全幅は、もっとも狭いもので約120cm、広いものでは200cm近いものもあります。

 重量が200g未満のUL(ウルトラライト)ハンモックでは、生地の大きさを限界まで切り詰め、軽量化を図っていますが、快適性との兼ね合いから120cmよりも幅を狭く設定しているものはほとんどありません。軽さを最優先しながらも、実用性を損なわないレベルで見ていくと、ハンモックの最小幅の限界値は120cmが目安といえます。

快適な寝心地のために、ある程度の幅は必要です

 では、軽さを意識しつつも快適性を担保したハンモックの幅とは、いったいどれくらいなのでしょうか。体格によって感じ方は違えど、オーバーナイト用として開発されたシェルタータイプのハンモック(一晩を快適に過ごすためにデザインされたもの)の多くが、幅を150cm前後に設定していることから、長時間快適に使用できるハンモックの幅の目安は150cmくらいととらえるのが妥当でしょう。

 幅が150cmを超えるものは、ダブル(2人用)の設定になっていることが多く、ソロ用というよりも、ハンモックを誰かとシェアするのに適しています。

■耐荷重の目安は「体重×1.5倍以上」

本体だけでなく、小物も耐荷重を考えて選びましょう

 ハンモックには人の全体重を支えられるだけの、荷重に耐える強度が備わっていなければなりません。本体生地だけでなく、連結用のヒモ、またはループやカラビナも同様の強度が必要です。製品化されたハンモックでは、この強度を「耐荷重」として表します。

 その製品が耐えうる重量の単位を数値化されたもので、日本ではkg(キログラム)、欧米ではlbs(ポンド)表記になります。ハンモックの耐荷重は、人の体重を基準としながらも、乗り降りの際やハンモック上で体勢を変えるときに働く外力「衝撃荷重」(落下、衝撃によって瞬間的にかかる荷重)を考慮し、実際の体重よりも大きく設定されています。必要な耐荷重の目安は一人用のハンモックでも最低120kg、自分の体重の1.5倍以上の耐荷重が必要と考えましょう。