登山を始めて間もない頃は、バックパック・登山靴・レインウエアなど必要最低限の装備を揃えるのにお金がかかるため、服はタンスにあるものを使いたいと思う人も多いだろう。
「手持ちの服や安い服でも、快適に登山ができるのでは?」「高価な登山用の服は本当に必要なのか?」といった疑問を持つ人もいるだろう。
本記事では登山の服装のNGポイントと、その理由を筆者の経験を交えて紹介する。手持ちの服で登山に行くとどうなるのかを知っていただき、登山服を用意するときの参考にしてほしい。
■NG「登山の服装」1 半袖・半ズボン
筆者が登山初心者だった頃、真夏に半袖で山を歩いて後悔したことがある。道幅の狭い登山道が植物に覆われ、かき分けながら進んだところ、トゲや枝で皮膚が傷ついてヒリヒリ。
長袖を着ているときよりもたくさん蚊に刺され、汗で日焼け止めが流れた皮膚は直接紫外線にさらされてかなり日焼けしてしまった。
ここからもわかるように、山に半袖半ズボンで入るのは危険だらけ。蚊やアブ・ブヨだけでなく、登山道脇や頭上の木々には毛虫がいることも。山域によってはヒルに噛まれることもあるだろう。
山では季節を問わず長袖長ズボンを着用すること。夏は薄手で速乾素材が使われたものであれば快適だ。
■NG「登山の服装」2 綿の服
登山は運動量が多く、気温が低くても汗をかく。綿は汗をよく吸うが乾きにくいため、汗が冷えて体調を崩す原因になってしまうことも。
筆者はジーンズやカーゴパンツなどの普段着で山に登る人を見かけたことがある。ジーンズなど普段着の素材は綿が多く、汗をかくと重くなり、足に張り付いて動きづらい。
筆者は登山を始めた頃、ジーンズで山に登っていたが、休憩時には足が冷えて最悪な思い出だけが残っている。
汗をかいた場合の吸収性、速乾性の面から、登山では下着までポリエステルなどの化繊でつくられた服を着用しよう。