全国各地で最高気温が30℃を超える真夏日が相次ぎ、いよいよ本格的な夏が近づいてきた。屋外でのアクティビティが増えるこの時期、気になるのが紫外線対策だ。年々強烈になる紫外線をブロックしてくれる日焼け止めはどれか。汗だくになっても大丈夫な商品とは―。これまでに30種類以上を使ってきた登山女子の筆者が、真夏のアウトドアにイチ押しの日焼け止めを紹介する。
■商品購入時に見るポイント
日焼け止めを購入する際、商品パッケージに書かれた数値に目が行く人も多いだろう。一般的に用いられているのが「SPF」と「PA」という値だ。
SPFとは「Sun Protection Factor」の略で、皮膚の表面へ届く紫外線の一種「UV-B」波に対する防止効果を示す値のこと。皮膚の表面に赤みや炎症を起こしたり、メラニン色素を沈着させたりするUV-Bを防ぐ効果の高さが分かる値で、10~50の数字で表現される。
一方のPAは「Protection Grade of UVA」の略。皮膚の深層部の細胞を傷付ける紫外線「UV-A」波への防止効果を示している。皮膚の深い部分へのダメージは、コラーゲンやヒアルロン酸などを作り出す細胞を傷つけるため、しわやたるみの原因となる恐れがあるとされる。数字ではなく「+」の数で表されているのも特徴だ。
そのうえで、夏場のアクティビティにはさらなる対策が重要になってくる。日差しの照りつける屋外では、大量に汗をかいたり、帽子やタオルで擦れたりしやすい。日焼け止めを「こまめに塗りなおす」ことこそが最大限の効果を引き出すと、筆者自身もこれまでの登山やキャンプで体感してきた。
しかしながら、屋外では化粧台付きのトイレが近くになかったり、ゆっくり塗りなおせるスペースが限られていたりもする。
こうしたことから、夏のアウトドアでの日焼け止めは、「水や汗に強い」ことはもちろん、「塗りなおしがしやすく、白残りしにくい」ことが重要なポイントだと考えている。筆者が真夏の屋外で汗だくになりながら、効果を実感して使い続けている日焼け止めを紹介したい。
■真夏のアウトドアにおすすめの日焼け止め3選!
●アウトドアUV ナチュラルカラー
まずおすすめしたいのは、その名も「アウトドアUV」。アウトドア専用に作られたスティックタイプの商品で、水や擦れにとても強いのが特徴だ。最近は登山用品店やホームセンターでも取り扱っている。ホワイト(白色)とナチュラルカラー(肌色)があり、筆者は肌の色に合わせた後者を使っている。
スティックタイプの日焼け止めはべたつくイメージがあったが、この商品はしっとりしているものの、肌なじみがよく、嫌なべたつきは感じられない。虫よけ効果のあるペパーミントとユーカリの精油がブレンドされており、リップクリームほどの大きさで持ち運びしやすいのも気に入っている。
気になる発色は、オークル系の自然な肌色といえる。ファンデーションの上から塗りなおしても浮き出る感じはなく、日焼けしやすい鼻やおでこの塗りなおし用として携帯している。白く残ることはないが、色残りが気になる場合には、肌になじませるように押さえながら広げると、ムラが出にくい。
ただ、肌への接触面が狭いため、腕や背中など体の広い部分に塗るのには時間がかかるのが難点だ。顔の部分焼けが気になる人にはぜひ一度試してみてほしい。