年々増加傾向にあるキャンプ人口だが、その分重要となってくるのがキャンプ場でのマナーではないだろうか。一見しただけでは分からないマナーに欠ける写真を参考に、マナーに反する行動が引き起こす危険性とそのNG理由を解説していく。
■焚き火のマナー
キャンプ初心者の方でも「キャンプ=焚き火」というイメージが強いのでは?
アウトドアの象徴でもある焚き火は、まさにキャンプから切り離せない存在だろう。その分多くなってくるのが焚き火に関するマナーだ。「小火(ぼや)」「火災」「火傷」など、様々な危険性があるため、焚き火への注意は必要不可欠! 注意を怠ったばかりに、楽しいはずの焚き火が大きなトラブルの元となっては、本末転倒ではないだろうか。
起こりがちな焚き火のマナーに反する行為を3つあげていき、やってはいけない理由と対策を説明する。
●その1 ゴミを燃やす
キャンプ中にどうしても出てくる可燃性のゴミ。そこに火があるのなら、つい火遊び感覚で燃やしたくなる方も多いだろう。
しかし、こういった軽いゴミ(串、ちり紙、ダンボール紙など)に火が付いたまま風で飛ばされたらどうなるのだろうか? 最悪の場合、自身や他キャンパーのギアに燃え移る可能性もある。
また、生ゴミを燃やした際には、悪臭を引き起こすこともあるため、他キャンパーとのトラブルの原因にもなりえるだろう。
焚き火はゴミの焼却炉ではない、と認識しておこう。
●その2 絶対NG! 焚き火のあと始末
キャンプ後、焚き火で使った炭はどうしたらいいのか迷う方も多いのでは? しかし、画像のように燃え尽きていない薪をそのままにして帰ると、火災を引き起こす可能性がある。
きちんと処理をしたら放置してもいい、というわけではない。キャンプ場での焚き火後の残骸の放置はマナーに欠ける行為だ。「プラスチックと違って、炭は自然素材だから大丈夫!」と思うかもしれないが、炭が自然の中で分解されることはないため、炭の放置もNG。また、「持って帰っても、処分の仕方が分からないから」といって放置するのも同様だ。
「灰捨て場」が用意されているキャンプ場は多いが、灰や炭などの持ち帰りを求めるキャンプ場もあるため、キャンプ場それぞれのルールに従い、焚き火のあと始末をしよう。
●その3 それ本当に大丈夫? 直火の焚き火
キャンプ玄人の方ほど、「うわー」と思わず呟いてしまうような、焚き火でのマナーに反する行為を見かけることだろう。そのなかでも多いのが、直火の焚き火でのマナーだ。
この「直火」とは、地面の上で直接焚き火をすることを指している。例えばだが、芝生や地面にダメージを与えないよう直火の禁止をしているキャンプ場もあるが、なかには元々「直火OK」だったにも関わらず、キャンパーのマナーが原因で直火禁止に至ったキャンプ場もある。
また、「直火OK」のキャンプ場では、どこでも直火の焚き火をしてもいいというわけではない。木の根っこの上で直火をすれば、木が腐り、倒木の原因にもなりえるだろう。ルールを守っても、マナーを守らなかったら「直火OK」のキャンプ場は減る一方だ。
立木の間や木の根っこの上で焚き火をしない、など、様々なマナーを意識して焚き火を楽しもう。