開花ラッシュの春。東京ではもう桜は散ってしまったが、春は多くの花々が咲きほこり、街を色鮮やかに彩ってくれる。江戸時代の人たちもこの花の開花を心待ちにしていたのだろうか。スカイツリーを眺めながらそう思わせるのが「亀戸天神」の藤の花。一面に咲きほこる藤の紫色によって、境内はなんとも雅な雰囲気に包まれている。

■学問の神 菅原道真を祀る亀戸天神社

学問の神 菅原道真が祀られている亀戸天神の本殿 

 学問の神、菅原道真を祀る東京、江東区にある「亀戸天神社」。創建は江戸時代。当時、亀戸あたりは湿地で初代宮司が水を好む藤を社前に植え、江戸の名所となった。徳川5代将軍の綱吉、8代将軍の吉宗も訪れた記録がある。暴れん坊もこの時ばかりは心安らかに過ごしたのであろうか。心躍ってサンバでも踊っていたかもしれない。 

 境内は太宰府天満宮にならい、社殿、回廊、心字池、太鼓橋などが造営されており、歌川広重の浮世絵の題材にも取り入れられている。

歌川広重の浮世絵に取り入れられた藤の花と太鼓橋
鳥居をくぐると別世界が広がっている
藤の花の紫は雅のひと言に尽きる

■境内を紫に染める一面の藤棚

見上げると思わず息をのむほどに広がる一面の紫

 この季節、亀戸天神は紫一色に染められる。鳥居をくぐり、太鼓橋を渡ると、そこは一面の藤棚。境内には50株以上の藤が植えられ、一斉に咲きほこっている。

 橋の上から眺めるのもよし。近くから見上げるのもよし。紫に染まった世界はなんとも幻想的な雰囲気。眺めているだけで不思議と引き込まれていく。

 藤の開花に合わせて亀戸天神では「藤まつり」が開催されている。期間はGWの5月5日(金)まで。東京では一番と言われる亀戸天神の藤の花を観賞するため、都内はもとより、全国から多くの人が訪れる。

江戸の頃から人々を魅了してきた亀戸天神の藤の花
藤の花とスカイツリーのセットは外せないスポット 
東京ではいちばん 亀戸天神の藤棚は圧巻 

亀戸天神社
〒136-0071
東京都江東区亀戸3-6-1
TEL 03-3681-0010
本殿開門時間:5時から17時まで

亀戸天神HP:http://kameidotenjin.or.jp/

 

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