■大普賢岳の山頂に到着! 

大普賢岳山頂に到着(撮影:彩)

 小普賢岳を越え、急な上りを越えて大普賢岳へ到着。標高1,779m。八経ヶ岳(はっきょうがたけ)、釈迦ヶ岳(しゃかがたけ)に続き、関西で3番目に高い山だ。

苔むした森の木々。まるで映画『もののけ姫』の世界にいるようだ(撮影:彩)

 通常のピストンコースだと山頂で折り返すが、山頂から奥へ10分ほど立ち入った箇所にシロヤシオがたくさん咲いている場所があるため、その場所まで足を進めた。

■ついに見えたシロヤシオ

シロヤシオの花。控えめで可憐(撮影:彩)

 シロヤシオの群生が見えてきた。シロヤシオはツツジ科ツツジ属で、大きい木になると幹の直径が数十cmになるという。

 花は小ぶりで可愛らしい。かなりの数が咲き誇っていたが、花が純白のせいか遠くから分かるような派手さはない。

地面に落ちた白い花弁は雪景色を思わせる(撮影:彩)

  純白の花弁が地面に落ち、点々と白く染まった様はまるで雪景色を思わせた。見える景色が全て美しくて、なかなか足が進まない。

頭上で咲き誇るシロヤシオ(撮影:彩)

 一見したところ、満開に咲いているとは気づかなかった。しかし頭上を見上げると、緑の葉と同じくらいの分量でシロヤシオが咲いていた。白と緑のコントラストが本当に美しく、その昔、この景色を見ながら修験道を歩いたであろう行者たちに思いを馳せた。 

今回は大普賢岳ピストンコースを歩いたが、周回コースとなるとワクワクルートも増えるがその分危険も伴うことを忘れずに(撮影:彩)

 大普賢岳は公共交通機関でのアクセスが難しく、マイカーが一般的。大阪駅から公共交通機関で向かう際は、大阪駅からJR線や近鉄線を利用して奈良県の大和上市(やまとかみいち)駅までアクセスし、そこから奈良交通のバスで大和上市駅[バス停]から和佐又口[バス停]へ来るルートがある。この方法だと金額にして3000円ほど、片道で4時間弱となる。それでも大峰山脈独特の雰囲気はなぜか人を虜にし、何回でも訪れたくなるような山である。関西在住の方のみならず、関西圏以外のハイカーにも一度は訪れてもらいたい場所だ。

■【MAP】奈良県吉野郡天川村