■箭弓稲荷神社の歴史・由来

「箭弓稲荷神社」は稲荷神社なので、朱色の鳥居が並ぶ(写真提供:箭弓稲荷神社)

 「箭弓神社」が、なぜ「野球神社」と書かないのかと不思議に思う方がいるかもしれない。

 「箭弓神社」は正式には「箭弓稲荷神社(やきゅういなりじんじゃ)」であり、西暦712 年創建で、奈良時代から続く歴史のある神社だ。「箭弓稲荷神社」の「箭」は「矢」と同じ意味の漢字である。五穀豊穣、商売繁盛とともに、「箭」と「弓」から勝負事の神様としても信仰を集めてきた。

 野球が日本に伝わったのは明治になってからなので、創建当初から「野球の神様」だったわけではない。

 「勝負事の神様」として、もともと多くの信仰を集める神社で、読み方が「やきゅう」だったので、野球関係者から特に熱く支持されたのであろう。

■箭弓稲荷神社のお守りや絵馬がすごい!

箭弓稲荷神社の球技守(バット)(写真提供:箭弓稲荷神社)
箭弓稲荷神社の球技守(グローブ)(写真提供:箭弓稲荷神社)

 「箭弓稲荷神社」に野球関係者がたくさん参拝するのは、他にも理由がある。

 「身上安全守」「病気平癒守」「安産守」「学業成就守」などの他の神社でもあるようなお守り以外に、「球技守」というバットやグローブの形をしたお守りもあるのだ。野球好きならば、スポーツバッグなどにつけたくなる。バット型お守りと、グローブ型お守りの両方をつけると、打撃も守備も「野球の神様」に守られて、最高のパフォーマンスを発揮できそうな気がしてくる。

「やきゅう神社」は育成年代からプロ野球選手までが祈願に訪れる野球の聖地だ(撮影:岩間圭)

 さらに、絵馬もいろいろなデザインのものがあるが、「バット絵馬」「ベース型絵馬」という野球の必勝祈願に特化した絵馬もあり、多くの参拝者が奉納している。

箭弓稲荷神社のバット型絵馬。願い事を書いて奉納する(写真提供:箭弓稲荷神社)

 「箭弓稲荷神社」は、お守りも、絵馬も、野球仕様なのだ。

■箭弓稲荷神社へのアクセス

 自動車で行く場合は、関越自動車道東松山ICから川越・川島方面に5分で着く。50台停められる無料駐車場がある。現在WBCフィーバーにより混雑しているので、駐車場に入るのに並ぶこともあるようだ。

 電車の場合は、東武東上線東松山駅で降り、西口から徒歩3分と、抜群のアクセスである。