■パウダーとは異なる面白さ。グラン・ヒラフ、春のコース

 ハイシーズン中は多くの人が楽しんだパウダースノーも3月を過ぎれば降雪が落ち着き融雪が進むため、コースの地形が露わになる。これこそがニセコという人もいるほど、春時期のグラン・ヒラフのコースは滑って面白い。一見なだらかで平坦だと思う斜面も、よくよく見ると上下左右へと地形はうねっており、テクニックがあるほど、地形の変化を読み取って加速したり、減速したりできる。さらに、緩みだす雪がエッジに気持ちよく食い込み、ザラメ雪を巻き上げながらの滑走はパウダーとはまた違った気持ちよさがあって、病みつきになる。地形の起伏を感じながら長い距離が滑れるのは春のグラン・ヒラフならではだ。

日が長い春時期は日が陰ると走る雪に変化し、快適な滑走感覚が得られる。夕焼けに染まる羊蹄山の姿は神秘的

 時間帯によってさまざまな雪質を感じられるのも春時期の面白さのひとつである。夜のうちに冷えた圧雪斜面が緩む前に朝イチはスピードを乗せてまず数本。少し緩み始めたら地形に沿って雪を巻き上げ、シャバ雪になってきたら着地で足を取られないようちょっとジャンプに挑戦。斜面に陽が届かなくなると、雪が冷えだしスキーが走りだすのを生かしてロングクルーズを楽しむ。

 もちろん、途中ではスキーが急激に止まってしまうストップ雪や日陰のガリガリの雪もあるかもしれない。そうした春時期ならではの雪の変化さえも楽しんでしまえるのは、寒さに震えるハイシーズンではなく、陽気な春シーズンだからこそ。

地形豊かな斜面が手軽に滑れるのがグラン・ヒラフの魅力。写真のようなツリーランもコース脇にある

 グラン・ヒラフは3月20日からリフト料金体系が変わり、スプリングシーズン価格になる。もちろん運行リフトやコースはハイシーズンと同じ。4月3日以降はさらにお得なファイナルシーズン料金となるため、まだまだ滑りたい人にとっては懐事情にも優しい。

 さらに、好評を得ている「スプリングパーク」も今季は再開が決定している。シーズン中スキー場の下部にあったパークを標高をあげた白樺コースに移設。豊富な積雪をいかして、アイテムの規模を大きくし、春時期屈指のパークになる。

 これからの時期に滑るなら、ニセコグラン・ヒラフは外せない候補地だ。

 [滑り手 中川未来]

●施設情報

ニセコ東急 グラン・ヒラフ
〒044-0080 北海道虻田郡倶知安町 ニセコひらふ1条2丁目9番1号
https://www.grand-hirafu.jp/winter/

アクセス
クルマ:札樽道・小樽ICより70km
電 車:函館本線・俱知安駅よりバス20分
*札幌⇔ニセコ東急 グラン・ヒラフ 札幌から国道230号線で約2時間10分(約100km)

営業期間:営業中 ~ 5/7(日)
リフト料金:大人1日券 4600円(スプリングシーズン 3/20~4/2)
      大人1日券 3900円(ファイナルシーズン 4/3~5/7)

■MAP

 

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