■真冬の北海道車中泊レポート

 筆者は2022年1月に真冬の北海道を車中泊で旅した。寒さ対策を十分に行って車中泊に挑み、実際に旅をしてみて感じた3つのポイントをレポートする。

・ポイント1 夜の寒さ
・ポイント2 車での過ごし方
・ポイント3 雪対策

●ポイント1 夜の寒さ

 車中泊の実施場所は札幌で、実施日は2022年1月3日。雪は降っていて地面にも積もっていた。体感としては、肌が出ている顔や手は長時間放っておくと痛くなるほどだった。

 特に夜になるほど気温が下がり、寝る前の外の気温は氷点下以下が当たり前。車内の気温も低く、就寝前に暖房や電気ストーブで暖めてからではないと眠れないくらい寒くなっていた。

●ポイント2 車での過ごし方

 観光スポットを楽しむことに集中し、車内で過ごす時間を極力少なくすることを基本的な寒さ対策とした。札幌には深夜まで営業している温泉施設が多いため、夕食後には温泉施設に移動し入浴後の時間も施設内で過ごした。

 施設の営業終了のタイミングで移動し、街中の駐車場に停めて宿泊。特に注意したのは、エンジンを切るタイミング。車内を電気ストーブで暖め、カーテンで冷気を遮断してからエンジンを切り、保温対策を徹底した。

 停車後はエンジンを切るため、寝る前の30分程度は電気ストーブをつけて車内を温める。これによって睡眠しやすくなり、寒さで眠れない事態は防げた。朝起きた瞬間は外と中の温度差が低く空気が澄んでいるのだが、すぐに電気ストーブをつけることで車内が一気に暖かくなり、寒さを感じることが少なかった。

●ポイント3 雪対策

 なお、就寝時は一酸化炭素中毒になる可能性があるため、エンジンは必ず切る必要がある。特に雪が降っている北海道では、マフラーに雪が詰まることもあり、エンジンのつけっぱなしには細心の注意が必要だ。

大まかに雪を落とした後、氷解スプレーで氷を溶かす作業(撮影:加藤千奈)

 朝起きると、車の屋根やフロントガラスには雪が積もっている。起きて最初にするのは氷解作業で、ここでは市販の氷解スプレーが大活躍した。スプレーするだけでフロントガラスの氷が溶けていく。

 筆者は氷解スプレーとシャワールームの水切りに使うワイパーを利用して雪を落とした。雪を落とさない状態で車のワイパーを利用するとワイパーが傷んでしまう可能性があるため、事前に氷解スプレーなどを使って雪を落としておくことが大切だ。

 この際にフロントガラスを傷つけないため、普段はシャワールームで利用するはずのワイパーが大活躍した。

 真冬の北海道で車中泊を終えて、よかった点は車内の保温機材を徹底的に充実でき、寒さで眠れない夜を防げたこと。反省点としては、毛布をもう1枚持っていくべきだったところ。寝袋の下に毛布を敷いていたため、羽毛布団の上にもあればより暖かかっただろうと反省している。

 ぜひ、本記事の対策を参考に寒さ対策を万全にして真っ白な北海道の雪景色を車中泊で楽しんでみてはいかがだろうか。