いま、スキー場は滑るだけの場所ではなくなってきている。食事、アクティビティ、宿泊、観光などを組み合わせて、スキー場は冬の旅の目的地として新しい価値観が生まれつつある。

 スキーやスノーボードをしなくても雪を楽しむアクティビティがあったり、ゴンドラやリフトに乗って、スキー場にあるカフェで景色を眺めるだけでも非日常を味わえる。その土地でしか体験できないグルメや温泉、文化に触れるのも旅の魅力。リゾートならではの豪華なホテルや雰囲気のある旅館でゆっくりと過ごすのもいいだろう。この特集ではスキー場をメインとしながらも厳選されたスノーリゾートを紹介していく。

■ゴンドラ山頂部で味わう極上パウダー

 つがいけマウンテンリゾートは、国内有数のスノーリゾートであるHakuba Valleyの北部に位置している。コース14本と白馬エリア内でも規模が大きく、スキー場のベースからゴンドラで山頂部まで上がると山麓とは違った雪質を味わえる。さらにリフト1本上がった先が標高1,700mのゲレンデトップ。天候に恵まれると白馬の山並みや遠くに富士山を眺めることができる絶好のビューポイント。

 この最上部から滑りこめる「馬の背コース」はスキー場の名物コースであると同時に、非圧雪の急斜面を抜ける難コースでもある。馬の背中のような狭い尾根上に最大斜度32度の斜面、降雪時は極上のパウダースポットになる。その後は人の姿が隠れるほどの大きなコブが連続する斜面へと変化する。

 このほか、レクチャーを受けた人のみが滑走できるツリーランコース「TSUGA POW DBD」もパウダーフリークにはたまらないエリアだ。キッカーやジブなど、幅広いレベルに対応したスノーパークも充実しておりゴールデンウイークまで楽しめる。

レクチャー受けると滑ることができるツリーランエリア「TSUGAPOW DBD」

■ファミリースキー場としても大人気

 パウダー好きが集まるスキー場の上部とは異なり、山麓部はファミリーや初級者向けのコースが広がっている。「鐘の鳴る丘ゲレンデ」はコース幅が1,200mもある超ワイドな緩斜面。キッズパークも設置されている。

 ゴンドラ中腹部には雪山のいろいろな遊びを体験できる「白馬つがいけSNOW WOW!」もある。この冬から雪遊びのプログラムを盛り込んだ託児所が新設されるなど、ファミリー向けの施設がさらに充実している。

■見どころガイド

【遊】Play:雪山の楽しさを味わえる「白馬つがいけSNOW WOW!」 今シーズンはバギークルージングが新登場

雪上車のようなキャタピラが付いた4輪バギーで雪上クルージング
大人も子どもも一緒に遊べるアクティビティが満載

  ゴンドラ中間駅周辺の広いスペースで多種多様な雪上アトラクションを体験できるのが「白馬つがいけSNOW WOW !」。定番のソリ遊びをはじめ、ハンドル付きのソリ「スノーレーサー」や斜面をスケートボードのように滑る「スノースケート」など、大人から子どもまで楽しめるアクティビティが揃っている。

 今シーズンは新たに、6人乗りの4輪バギーで雪上をめぐる「バギークルージング」が登場。このエリアであれば、スキーやスノーボードをしなくても様々な雪山の楽しさを体験できる。

白馬つがいけSNOW WOW !
時間:10:00~15:00
料金:バギークルージング(20分):大人2000円  小児1500円
   スノーレーサー(2時間):大人2000円  小児2000円
   ヒップソリ(2時間):大人800円  小児800円

花火の打ち上げなども開催される「雪の祭典」は春のつがいけの恒例イベント
第52回 雪の祭典 2023年3/4(土)開催予定

 【滑】Ride:初級者から上級者まで楽しめるスケールの大きなゲレンデ

つがいけマウンテンリゾートは標高も高く、良質なパウダーを楽しめる
鐘の鳴る丘ゲレンデはコース幅も広い緩斜面。初級者でも安心して滑ることができる

 バリエーションに富んだ14のコースは、非圧雪の急斜面や自然地形のツリーランエリアなどエキスパートを魅了するワイルドな滑りから、ビギナーやファミリーがのびのびと滑れるワイドな緩斜面まで全レベルに対応している。標高も高いので、北アルプスが眼前に迫ってくるようなロケーションも魅力のひとつ。

降雪後の晴れた日はパウダー天国。リフト乗車中から胸が躍る