■幅の拡張方法はいたって簡単

フレームの裏を見ると本体の前後にビスが付いているのが分かる

 大きな改良点となる拡張機能はどんなものなのか。本体の裏のほうを見ると、フレームの前後に六角レンチのビスが付いている。この部分が横幅を広げられるパーツだ。フレームを軽く横に引っぱるだけで簡単に幅が広がるので、このときアンチスノープレートがきちんとフレームのセンターにくるよう調整する。次にアイゼンに装着するシューズを置き、ストラップを締めて仮止めをする。そして、シューズとアイゼンの間にすき間がないよう微調節しながら、ビスを六角レンチで時計回りに回転させて締めればサイズ調節が完了だ。これを左右どちらも調節しておこう。アイゼンには左右があり、バックルが外側にくるように置くと左右が分かりやすい。なお、サイズ調整用の六角レンチはちゃんと付属している。

■ヒールピースの形状も改良

シューズのホールド感がアップしたヒールピース

 このほかの改良点はヒールピースの形状。従来品の6本爪アイゼンはヒールピースのパーツが鎖で連結されているが、新しい幅調節式のアイゼンはヒールピースがフレームと直接ジョイントする形状になっている。ヒールピースが立ち上がるので、装着時にカカトが収まりやすくなったのはかなり便利だ。なお、アイゼンをシューズの幅を合わせておく作業は雪山に出かける前日までには済ませておき、現地でそのまま装着できるようにしておこう。

 6本爪のアイゼンは、足元をガチッと固めすぎないのではじめてアイゼンを装着する人でも歩きやすいことがメリットだ。また、本格的な雪山登山で使うアイゼンは冬用ブーツでなければ装着できない場合が多く、その点、この6本爪のアイゼンは夏用の登山シューズでも取り付けられる手軽さがある。冬の低山に出かけるときは、幅も調節できるようになったこの新しい6本爪アイゼンをどんどん活用していこう。

 

●エバニュー/幅調節式6本爪アイゼン(六角レンチ、収納袋付)

価格:8800円(税込)
サイズ:S、L
重量:S/570g、L/590g(ペア)

【お問い合わせ】エバニュー
https://www.evernew.co.jp/