■ペグやポールを使わないタープの張り方

大きい石と立木に固定してタープを張る(撮影:田中一馬)

 次は立木を使ったポールがいらないタープの張り方だ。

 概要を先に説明すると2本の立木を柱にして、ロープで2本の木を結び梁(はり)を作る。張ったロープにカラビナでタープを吊って、タープの端を石で固定すれば完成する。

●タープの張り方の手順

雨が降りそうなときに立木があれば気軽にタープが張れる(撮影:田中一馬)

 下記に手順を説明する。

 各ロープワークの詳しいやり方はリンクの記事を参照していただきたい。

1. 立木に先述の「エバンスノット」で固定する。

2. もう一方の立木に「トラッカーズヒッチ」でテンションをかけて梁となるロープを張る。

トラッカーズヒッチのやり方:https://bravo-m.futabanet.jp/articles/-/121153?page=3

3. 梁となるロープに「プルージックヒッチ」でカラビナを結ぶ。

使い勝手がいいプルージックヒッチ(撮影:田中一馬)

プルージックヒッチのやり方:https://bravo-m.futabanet.jp/articles/-/120341

4. カラビナをタープのループをつなぎ、プルージックヒッチの結び目を木の方向にスライドさせてタープを広げる。

5. タープの4隅と石をエバンスノットでつなぎ、石を移動させ適宜テンションをかけて完成。

●トラッカーズヒッチとプルージックヒッチの説明

ロープワークを駆使してタープでシェルターも作れる(撮影:田中一馬)

 各ロープワークの特徴を下記にまとめたので、参考にしていただきたい。

 

 

■まとめ

 今回は自然にあるものとロープワークの技術を利用して、使う道具を少なくする方法を紹介してきた。

 慣れるまで大変だが、覚えてしまえばペグを打つことや1人で大変なポールをたてる作業がいらなくなるため、キャンプが楽になるはずだ。

 技術や知恵を利用して自然に溶け込めばいつもと違ったキャンプが楽しめるため、ぜひこの記事を参考に設営してみてはいかがだろうか。